全国の水産物地方市場別の水揚額で昨年、石巻が東日本大震災後初めて200憶円を超え7位となった。巻網のイワシ、サバが伸びたほか、沿岸の養殖ギンザケ、コウナゴ、マダコも大幅増。東北では八戸が9位、気仙沼が10位に入った。水揚量でもこの3市場がベストテン入りした。
日本海沿岸の後志・石狩管内のニシン刺網は11日に順調なスタートを切った。近年は1月下旬に日量がまとまっていたが、今年は初水揚げから好漁。道総研中央水産試験場では「沿岸の水温が例年よりも高くニシンの来遊に適した温度になった」とみている。
宮城県は11~14日、東京・池袋のアンテナショップ「宮城ふるさとプラザ」で「第5回 みんなで選ぶ 宮城の食コン」を開催。今回のテーマは「海の幸選手権」で、その大賞に㈱海遊(石巻市)の「牡蠣ぽん」が選ばれた。
道産カキ主力のサロマ湖では、大半の漁家が1月中に出荷を終える見通しだ。例年同様ゴールデンウイークごろまで続ける漁家は圧倒的に少なく、浜値はむき身でキロ2000円台と堅調に推移。このため「荷動きはシーズン当初から鈍いまま。年を越してさらに鈍くなった」と、市場関係者は肩を落としている。
えさん漁協尻岸内地区のウニたも採りは、漁獲対象のキタムラサキの身入りが例年より悪く浜値が低調だ。漁場に餌になるコンブなど海藻が少ないのが影響しているとみられ、今後、藻場の食害抑制も兼ねてエゾバフンの採捕も始める。
北海道立漁業研修所(鹿部町、黒島光博所長)の開所20周年記念式典が16日、札幌市の京王プラザホテル札幌で開かれた。研修修了生をはじめ全道各漁協の組合長、道、道議会、系統・関係団体など関係者160人が出席。20年の節目を祝うとともに、浜の第一線で活躍する人材輩出を担う研修機関の存在意義をあらためて確認し合った。
戸井漁協東戸井地区(前浜)のコンブ養殖は、ミツイシ中心に促成マコンブも手掛ける。ミツイシの成長経過を確認した芳賀浩平さんは「今までで一番良い状況」と声が弾む。爆弾低気圧などによるシケ被害もなく「このまま順調に」と願う。2月に入ってから間引きを開始し、さらに成長を促していく。
岩手県一のアワビ水揚げとなる宮古市の重茂漁協は昨年11、12月の今季、2号品含め17トンと低迷した。2季続けて10トンずつ減らし、危機感を強める。餌海藻の不足を大きな要因とみて対策に全力。ワカメなどの給餌に加え、コンブ増殖で「スポアバッグ」「海中林」という新手法に乗り出した。全県的な一段の減産で資源懸念が深まる中、注目、期待される。
歯舞漁協は「舞撰(まいせん)」の名称で地場産ホッカイシマエビのブランド化に乗り出した。昨年11月中旬に商標登録が完了。専用ステッカーもつくり、それを貼る出荷用パックはエビの赤色が映える黒色でより丈夫なものに部会で統一。品質管理も徹底し良質な煮エビを生産する。村内茂歯舞北海えび漁業部会長は「これを機に、より一層PRに力を入れていきたい」と話す。