札幌市の漬魚・味付切り身メーカー・株式会社丸加水産(須田公隆社長、電話011・766・1131)は、「銀ひらす」の生産販売量を伸ばしている。原料の品質にもこだわって商品開発を強化。昨年来「銀だら」、「銀ガレイ」などの代替品で注目度が高まり引き合いも強く、今年は大幅増産を目指す。
豊洲市場の土壌の汚染対策をめぐる問題を受け、築地場外市場に10月15日オープンを予定していた商業施設「築地魚河岸」は、11月19日に開業を延期することが16日決まった。
宮城県志津川湾の「あまころ牡蠣」は天然採苗で好付着が確認された。来季計画の10万個生産に向け、早ければ月内にも採苗分散。最大の課題となる安定採苗をクリアする。シングルシード(一粒種)養殖で未産卵の生食向け殻付として付加価値を高めて出荷し、事業化初年の今季は6月に約2万7000個を販売した。
北海道の秋サケは9月後半に入ってオホーツクを中心に日量は拡大したものの、太平洋や日本海は低調。海域格差が大きく、伸び悩んでいる。浜値はオス、メスとも高止まり。札幌市場の生秋サケ、生すじこ販売は集荷に苦戦している。
浜中漁協の成コンブ漁が終盤を迎えている。今季は良質コンブを採取できる8月に台風が連発、出漁日数が伸び悩んだ上に抜けて流失するなど採取は苦戦、減産濃厚となっている。
函館市漁協のスルメイカ漁は不漁だった前年を下回る水揚げが続いている。一方、浜値は例年より1割高で推移。金額は単価高に支えられ、前年同期より1割ほど上回っている。
オホーツク海南部のけた引は、9月15日現在で紋別、湧別、常呂の3単協が1万トン超え。進ちょく率は大半が7割以上となった。各単協ともペースを抑え操業している。
宮城県漁協志津川支所(佐々木憲雄運営委員長)は新事務所を志津川漁港背後の旭ケ浦地区に竣工し、12日に業務を開始、14日に祝賀会を開催した。東日本大震災から5年半後の新設復旧で、長い年月を耐えてきた役職員、組合員にとって念願の施設。6月に新市場が整い、来年早々には製氷施設も完成して「漁業ゾーン」に集約され、同支所は県北部の生産の中核として復興から発展に弾みをつける。
白糠漁協の毛ガニかご漁が9月上旬に始まった。毛ガニ篭部会(山田浩部会長)では道内規定(甲長8センチ以上)を上回る10センチ以上主体に水揚げ。小型を翌年以降に残すことで一時期落ち込んだ資源は回復、近年は漁獲ノルマを達成する安定した水揚げが続いている。鮮度保持に欠かせない保温バッグは秋・冬で使い方を変えて高品質出荷に注力。販促やブランド化といったPR活動も展開、白糠産の知名度向上に努めている。