北海道の秋サケは10月上旬も水揚げが伸び悩んで、漁獲量が低水準となった平成22年以降でも最低ペースで推移している。主群となる4年魚(平成24年生まれ)が全体的に例年より極端に出方(比率)が少なく、資源量自体が予測より低位の様相を呈しており、前年比6~7割の減産幅挽回に厳しい見方も強まってきている。
道漁連と道水産林務部は1日、北海道産のブリ、秋サケ、昆布、ホタテなどを使った空弁(空港弁当)の「北海道お魚弁当」=写真=を、新千歳空港の売店で販売開始した。魚食普及キャンペーンの一環。道民や国内外の観光客に照準を合わせ、道産水産物の需要拡大を狙う。
築地市場の水産仲卸業者でつくる東京魚市場卸協同組合は出前授業「給食プロジェクト」を5日、東京都江東区の区立豊洲北小学校で開催した。選定魚種は秋サケ。5年生の4クラス154名が参加した。
留萌管内では稚貝の本分散が全域で始まっている。増毛、羽幌、苫前地区は序盤、臼谷、鬼鹿、遠別は6~8割程度の進ちょく状況。成長は昨年より良く作業も順調に進んでいる。
道南太平洋のスケソ刺網が始まった。南かやべ、鹿部の両漁協とえさん漁協椴法華支所は2日に初水揚げ、いずれも低調だった昨年を大きく上回る出足に。浜値は昨年に比べ弱含みの展開だ。
岩手県のカキ出荷が1日の東京市場初売りに合わせ本格化した。身入りは昨季に比べ卵が残り遅れ気味だが、徐々に回復。価格は、むき身がハシリの小友産高値5万5000円(10キロ値)など良好でほぼ昨季並み。受注出荷の殻付はシーズン通し値で、各産地とも昨季と同一かそれ以上を求めている。
帯広地方卸売市場株式会社(山室俊晴社長)が平成24年から力を入れている十勝産マツカワの流通対策が定着してきた。活魚・活じめ・生鮮に加え、冷凍フィレーの生産で需要に対応。地元の回転ずしやスーパーに加え、本州の業務筋にも販路を確立。今季は試験的に活魚を長期蓄養し、年末の需要に応えていく。
ひやま漁協上ノ国地区のタコいさりは例年よりオカ側で量がまとまり、水揚げは前年を上回っている。一方、浜値はここ3、4年間と比べて100円以上安く、金額は伸び悩んでいる。
えりも漁協のコンブ採りは10月7日現在大半の地区が終漁、全地区延べ採取日数は172日で昨年実績(137日)を上回る。ただ地区間格差があり庶野8日、目黒6日と苦戦の浜も。8月に台風で沖止めが続いたこともあり「生産は計画、昨年実績ともに下回る見通し」と同漁協。上物が少なく等級比率も落ちるという。