包装機を中心とする食品エンジニアリング商社の中村産業株式会社(千葉県松戸市、中村剛太郎社長)は大日本印刷株式会社と手を組み、パッケージ改革に乗り出している。新しいパッケージ方式を生み出すシールパック社(ドイツ)のトレーシーラーで新包装形態を提案。ことし本格投入するパッケージトレーは、缶詰ではできない電子レンジ加熱とレトルト処理ができる耐熱性を備えている。
宮城県の水産都市で相次いで見本市が開かれた。16日には塩竈市のホテルグランドパレス塩釜で「2016塩釜フード見本市」、17日には石巻市の石巻魚市場で「2016石巻復興フード見本市」。両会場とも前浜物や独自のノウハウを生かした水産加工品をそろえ、全国から来場するバイヤーに産地の魅力を発信した。
鵡川漁協は今春、平成24年以来4年ぶりに、ふ化場で産卵・成育したシシャモの資源を放流する。親魚捕獲が23年以降不調続きだったが、昨秋新たな捕獲手法の導入で成功した。産卵後の成育も順調。近年前浜の漁獲量は減少傾向で、ふ化放流事業の再開は資源回復への一助となると期待がかかる。
道信漁連(横内武久会長)は16日、札幌市の定山渓ビューホテルで第49回マリンバンク推進委員全道大会を開いた。全道各地の同推進委員ら約600人が参加。3地区の体験発表や意見交換を通して交流を深めるとともに、浜の暮らしを守る「北海道マリンバンク」の機能発揮に向け、信用事業推進活動の充実・強化を確認し合った。
戸井漁協のドンコ延縄は昨年を下回る水揚げで推移している。同漁協によると、漁が始まった1月から2月15日までの累計数量は前年同期比1割減の10.7トン。吉宝丸(8トン)の吉村憲一さんは「日産は昨年に比べ10~15箱(1箱8キロ)ほど少ない。サイズも小さい」と話す。
道南本場折浜の促成が生育良好だ。1月後半の低気圧による施設被害やコンブ脱落はなく順調に推移。着業者は「このまま進んでくれれば」と願う。間引きで1株の本数を減らすとともに、今後はのれんの横張り作業に移行、太陽光を当て葉体の成長を促す。
3月26日の北海道新幹線開業を前に、カキを中心とした地場産水産物を味わえる施設が北斗市と知内町に誕生、新たな食の観光PR拠点として注目を集めている。上磯郡漁協の「貝鮮焼 北斗フィッシャリー」と、知内町の第3セクター株式会社スリーエスが運営する「かき小屋知内番屋」。両施設とも貝類の海鮮焼きをメーンに、カキフライなどの定食メニューも提供する。旅行会社とも連携し、ツアー客や新幹線利用客を呼び込み、地域活性化にもつなげる。
渡島噴火湾一帯で耳づりに使う稚貝の変形、へい死が多発している。耳づり本数は昨年を大幅に下回る憂慮すべき状況。漁業者によると昨年の本分散後から増加傾向にあり、現在もなお進んでいるという。
砂原漁協の養殖ホタテ3年貝「帆皇(ほうおう)」の人気が高まっている。ブランド化から3年がたち、注文に対応できない状況。リピーターも着実に増えている。
宮城県中部でホヤ(マボヤ)の水揚げが活発化しつつある。生産者の悲願となる韓国輸出の再開が見通せない中、同県では昨シーズンの2倍となる1万トンの水揚げが予想され、早くも危機感が漂う。相対販売は昨年ハシリ並みのキロ100円台前半で、すぐにでも出荷したい人が多いが、旬はまだ先で需要は弱い。