オホーツク海けた引漁の8月下期値決めは、各漁協とも大半が150円前後。前回比で若干下降したが依然、高水準を維持している。原貝の歩留まりはピークが過ぎ、前回より若干下降ぎみ。11%前後が中心で、枝幸の13.1%が最高。
古宇郡漁協神恵内支所のホッケ刺網は、4月~8月末の水揚げが前年同期比28倍の19トンとなった。昨年はシケも絡んで極端な不振に見舞われたが、ことしは特に春が好漁で例年並みに回復している。
北海道の秋サケ定置は、8月30日操業開始のえりも以東、日本海北部を皮切りにシーズン入りした。浜値は先行のえりも以東、根室海峡などでメスが昨年より安値ながらキロ600円台、オスも同300円台中心と高値圏でスタート。ただ、ヒネ在庫を抱え卵相場は弱く、メスが下げ基調の展開で昨年と異なる出足。全道で12万トン前後の低生産予想、親需要などが絡んで、漁獲動向と価格形成が注目される。
エア・ウォーター物流株式会社(本社・札幌市)が岩手県釜石市に建設した水産物流センター「釜石低温センター」の竣工式と祝賀会が3日に現地で開かれた。
同センターは、東北エリアなどを管轄するエア・ウォーター食品物流株式会社(本社・仙台市)が運営。マイナス15~25度のフローズンを主体に、チルドや常温の3温度帯の保管能力を持つ。
日高中央漁協浦河地区のスルメイカ釣漁は、「例年に比べ1カ月遅れ」(同漁協)で本格化、浜は荷揚げする作業員やリフトなどが忙しく行き交い、活気を見せ始めた。
同漁協によると、例年7月に漁開始となるが、ことしは盆前に始まり、隻数が増え始めたのは盆後という。
東北太平洋沿岸のスルメイカ昼釣りの水揚げは8月末まで、岩手県の久慈、宮古で昨年同期を上回り、青森県の三沢、八戸は大きく下回った。好漁場が青森に先駆け7月中旬に岩手北部沖で形成されるなど、漁場が両県の明暗を分けた形だ。船団は群れの厚い漁場をめがけ両県沖を忙しく行き来するが、不安定な漁が続いている。
株式会社大成水産(札幌市、國分一夫社長、電話011・717・5522)は、ことし7月で創業25周年を迎えた。干貝柱を中心とするホタテ加工製品をはじめ干ナマコ、サケとば、するめといった乾物製品や魚卵、加工原料魚、コンブ製品まで幅広い水産製品を取り扱う卸売業者として発展し続けている。
宮城県では、大震災での稚魚被害により今季の秋サケ来遊で大幅減が見込まれることから、県と県さけます増殖協会などの業界が一丸となり種卵確保に全力を挙げる。来遊と河川遡上(そじょう)親魚の昨シーズン比「4割減」(県水産業基盤整備課)を前提に、各ふ化場の旬ごとの確保計画と、不足した場合の海面での網揚げ協力などの対策をまとめた。
日高中央漁協のコンブ採りは、厚生いに加え出漁日数も伸び、順調な水揚げで推移している。実入りはハシリこそ芳しくなかったが、徐々に上向いている。
順調に操業している猿払村漁協のけた引漁は、8月末累計数量が4万900トンとなり、今季計画の87%に達した。
操業海区は輪採2区。今季計画量は漁場造成を含め4万7000トン。船団34隻が8月末で110日間操業し、累計数量を4万トン台に乗せた。