胆振管内安平町の有限会社スモークアップジャパン(小坂亮一社長、電話0145・26・2220)が開発・販売する「電界風味添加装置」は、食品を加熱せず、短時間で燻製風味を添加できる。通常の燻製とは異なり、食感など素材そのままの状態を保つ。未利用魚・部位の有効利用を含めて新規商品の開発における、水産加工での活用を提案している。
1月中旬に始まった道南の松前さくら、福島吉岡両漁協のヤリイカ漁は、シケで思うように出漁できず、苦戦の出足だ。例年の盛漁期が4~5月のため、関係者は漁本格化を待ち望んでいる。
東日本大震災以降、東北太平洋の魚類資源でマダラとヒラメが増え、イカナゴとズワイガニが減った-。こんな発表が8日、仙台市で行われた東北区水産研究所の研究成果報告会であった。漁船の操業、漁獲が大きく減少したことで魚類間の関係に変化が生じ、大型魚が増え、それに捕食され小型魚が減ったと考えられた。
函館市漁協の底建網漁で、着業者は「ホッケが獲れない」と嘆いている。水揚げ量は減少傾向にあり、ここ数年、経営安定への打開策として、生鮮出荷より高値が付く活出荷に比重を移す着業者が増えてきている。
道は13日、平成26年度予算案を発表した。水産関係は前年度当初比3%増の277億23万4000円。コンブ減産緊急対策やナマコ栽培漁業推進、日本海サクラマス資源増殖効率化対策など5つの新規事業を盛り込んだ。
日本海のニシン刺網が苦戦している。今季は沖で成熟が進み、産卵のためのオカ寄りが短期間のパターンで、漁が続かない展開となり、2月中旬まで盛り上がりに欠ける水揚げで推移。加えて、トド被害が多く、満足に操業ができない状況だ。
ことしの玉冷製品は、昨年同様に米国向け中心の輸出主導となる見通しで、内販との均衡が課題となりそうだ。価格高騰で国内消費は鈍っており、本年度の内販は前年度比1割減となる1万3000トン台の見込み。量販店の水産バイヤーは「ことしの商戦も厳しくなる」と警戒している。
「孝子屋」ブランドでたらこ・いくら・タコなどの加工品を商品展開する増毛町のぐるめ食品株式会社(村井良泰社長、0164・53・1213)が地元の直売所での飲食提供用に開発した「やわらか蛸めし弁当」。三越札幌店のバイヤーの目にとまり、昨年から札幌へ進出、物産展で好評を得ている。
岩手~茨城4県の今季イサダ(ツノナシオキアミ)漁獲枠が10日、3万8700トンと決まった。岩手、宮城両県がそれぞれ1万6000トン、福島県2500トン、茨城県4200トンとなる。昨年に比べ、総枠は4300トン、10%減。岩手、宮城はそれぞれ2000トン、茨城は300トンいずれも減った。昨年産の在庫が考慮された。4県小型漁船漁業連絡協議会が仙台市のホテルで開かれ、例年と同様に生産者の自主規制として決められた。
毎年200万人以上が訪れる「さっぽろ雪まつり」。最近は「末端への吸い込みがいまひとつ」「毛ガニなどの浜値にあまり恩恵がなくなった」。水産物の需要動向に対し、浜や流通筋からそんな声も聞かれる。水産新聞社では雪まつりに来道した道外観光客100人に聞き取り調査を実施。結果は、「楽しみにしていた食べ物」で、すしや海鮮丼を含めた「海産物」が他を圧倒。北海道の観光資源としてブランド力は健在だった。