積丹町を拠点にエコツアーなどで海業を推進するSHAKОTAN海森学校(以下、海森学校)は26日に町の水産を学ぶ「鰤宝(しほう)ツアー」を開催する。東しゃこたん漁協が付加価値化に取り組むブランドブリ「鰤宝」を軸とした日帰りツアーを造成し、水産業を核に地域活性化につなげていく取り組み。
いぶり中央漁協白老地区のホッキけた引漁は順調に操業し、大半の船が漁期の15日までに許容漁獲量を達成した。一方で春先に刺網漁を手掛ける一部の漁業者が混獲のオオズワイガニの影響で水揚げに支障を来している状況下、安定した収入確保を目的に来年3月ごろにシーズンで許容量(1人当たり2.15トン)未消化分のホッキ漁を再開する。同地区では初めての試み。
沙留漁協は来年から、前浜に投入する採苗器を拡充する計画だ。今年の全道的採苗不振を受け補完体制を強化するもの。ほたて養殖部会に加え、新たにほたて貝漁業生産部会が投入。稚貝を生産するパートナー漁協が不足した場合の補充用として備える。
広尾、大樹、大津の十勝管内3単協のシシャモ漁が14日に始まった。今季も資源状況が芳しくないことに加え、ハシリは海況も悪く全般的に水揚げは苦戦。一方、型は大きく浜値はキロ3千円台で滑り出し。着業者は「ここ数年不漁続き。この後少しでも獲れてくれれば」と好転を願う。
帯広地方卸売市場株式会社(高嶋昌宏社長)は昨年から手掛ける水産加工事業で取引先や地元事業者の加工・処理業務をサポートしている。人手不足の問題を抱えるホテルなど業務筋、量販店などから依頼も徐々に増加。卸業務の維持・拡大にとどまらず、引き続き、利便性の高い市場づくりの一環で買受人などとの共存共栄のメリットを見いだしていく。加工機能を備えることで、市場に入荷した鮮魚などの付加価値販売を強化。併せて量販店のバックヤード、ホテルや居酒屋など外食産業のセントラルキッチン的な役割を担う加工業務に乗り出した。
網走合同定置漁業(元角文雄代表)は今年、秋サケ定置に乗網するブリの選別出荷に乗り出した。重量基準を設け、4規格に区分。10キロ以上の特大でキロ500円が付くなど一定の手応えを得ている。
東京都・豊洲市場で東北産活じめヒラマサに白身需要が出ている。ヒラマサは生物学上赤身魚に分類されるが、上品な白い身を持つため、白身魚の生食商材として活用される場合がある。今季は白身魚定番のヒラメが高騰し、秋に入りスズキの身質が低下。マダイは弔事などには使えないため、澄んだ白さをキープできるヒラマサに需要がシフトしている。
公益社団法人水産物安定供給推進機構は11日、水産加工業者などによる取り組み事例の報告会を東京都内で開催した。オンラインとの併用もあり、全国から多くの水産関係者が聴講した。参加者らは地域連携や補助事業の活用など優良な取り組み事例を共有し、原料難や原材料の高騰、人手不足といった厳しい環境下でも継続できる水産加工業の道筋を探った。
アンリツ株式会社はエックス線検査機にAI判定を加えた機能を提案している。AI判定機能は、製品厚みや形状、重なりなどに対して、大量の正常品、不良品のパターンを学習することで、検出精度を向上させている。誤検出率も低減し、生産ラインのさらなる歩留まり向上につなげる。異物のほか、個数の過不足や形状不良、シール部のかみこみなどの不良も見つけ出すことが可能となり、複合検査機としての利用を推奨している。
宮城、山形両県で製造されている食品を売り込む「おいしい山形・食材王国みやぎビジネス商談会」が17日、山形市のホテルで開かれた。水産加工会社など87社が出展し、地元の食材や工夫を凝らして開発した自慢の商品を首都圏や関西などの仕入れ企業65社にアピールし、販路開拓・拡大につなげた。両県と株式会社山形銀行、株式会社七十七銀行などでつくる実行委が主催。出展者のブースをバイヤーが自由に回る展示商談と、両者を事前にマッチングした約420件の個別商談を実施した。出展された新商品を対象とした「新商品アワード」のバイヤー投票も行われ、結果は12月に発表される。