苫小牧市に工場を構えるスモークサーモンメーカー・王子サーモン株式会社(東京都、安田敬秀社長)の子会社・王子サーモンロード株式会社(今井尚隆社長)は昨年10月から上川町で手掛ける養殖トラウトサーモン(ニジマス)「北海道大雪サーモン」の販売を本格化している。通年の出荷体制で回転ずしをはじめ、百貨店・量販店、鮮魚店など多岐にわたって需要先を獲得。今年度は初年度から倍増の70~80トンの水揚げを見込んでいる。
マルハニチロ株式会社は2025年秋季の新商品27品、リニューアル品13品を9月1日から発売する。家庭用加工食品では、増加・安定基調にある漁獲量を背景に道産ブリを使用した缶詰を開発した。このほか、健康意識の高まりに寄り添いながら、簡便さと本格さを兼ね備えた市販用商品や、調理現場や施設での人手不足に対応する業務用商品をラインアップしている。
東京都・豊洲市場のいくら消流は供給量がタイトで仲卸は仕入れに苦しんでいる。2023年、24年と北海道の秋サケ水揚げが大幅に減少し、生産量が低水準となったのが要因。卸値も塩の良品が築地時代の倍値に高騰。各仲卸の在庫は8月前半には払底になる見込みで新物供給を切望している。
「TOSPACK」シリーズで知られる真空包装機国内最大手の株式会社TOSEI(東京都品川区)は、食品機械・技術の展示商談会「FOOMA JAPAN 2025」(東京ビッグサイト、10~13日)に出展した。さまざまなタイプの真空包装機を展示し、実演を繰り返しながら品質や作業効率の高さを示した。新基軸となる密着真空包装や、驚きの洗浄効果を引き出すランドリーシステムも紹介し、食品製造現場のあらゆる解決策を詰め込んだブースを展開した。
東京・豊洲市場で23日、北海道噴火湾産毛ガニの取引が始まった。1尾600グラムで卸値がキロ1万8千円の高値で始まり、一部の仲卸は仕入れを断念。毛ガニは全体の相場が上昇しているため、夏のギフト需要が低迷し、飲食店のコース料理など客単価の高い販路に流れている。
エア・ウォーター・ラボアンドフーズ株式会社キュー・アンド・シー事業部(札幌市)は、水産加工など食品関連事業者の衛生管理に関する従業員教育をサポートする動画配信サービスを展開している。40年余りにわたって培ってきた食品衛生に関する知識を落とし込んだ教材動画を提供。従業員に効率良く食品衛生の重要点を教育、理解度を統一化し、定着・高度化を目指す製造現場をバックアップ。利用企業からは「分かりやすい」「説明のテンポが聞きやすい」など評判を呼んでいる。
スモークサーモンや魚卵のたらこ・いくらなど非加熱で食べられるRTE(レディートゥイート)食品に潜む食中毒発生のリスク菌として近年警戒が強まっているリステリア・モノサイトゲネス(以下「リステリア」)。株式会社札幌市中央卸売市場食品衛生検査センター(電話011・618・2263)の水嶋好清社長に特徴やリスク、加工業者の対応状況、予防対策などを聞いた。
東京都・豊洲市場のアマダイ消流は秋田県産の釣物がうろこ焼き商材の需要を取り込んで高値安定。3.6キロ10尾入りでキロ3500円。すし店でも天ぷら商材として利用価値が見直されて、以前から引き合いがある洋食店と併せて活用の場は広がっている。
ユニフィラージャパン株式会社(大阪府、佐藤徹社長)は、食品加工・原材料&包装展「2025札幌パック」(アクセスサッポロ、25~27日)に初出展する。北海道内でも実績を積む水産・総菜加工用の充てん機と移送ポンプを出展する。壊れにくく、現場の女性でも簡単に分解・組み立てできるのが最大の強み。道内最大級の産業イベントである同展への初参加で、道内企業へのアプローチを加速させたい考えだ。
函館市の一般社団法人Local Revolution(岡本啓吾代表理事)は、函館近海で水揚げが増えているマイワシを有効活用した新たな産業づくりのプロジェクト(PJT)で、「アンチョビ」に続き、昨年10月に第2弾のアンチョビソース、今年2月には第3弾のナンプラーを打ち出した。3商品でマイワシをほぼ余すところなく活用する基盤を確立。食文化の形成・浸透を目指し、販売拡大を進めていく。また、今後はより手軽に食べられる冷凍食品の開発も視野に入れている。