新星マリン漁協のナマコけた網漁が始まった。留萌地区は7月中旬時点で日量約5トン、鬼鹿地区は1.7トンの水揚げ。留萌は多い船で1隻400~500キロと順調に推移している。一方、浜値は両地区ともキロ千円台半ばと軟調で、昨年の半値以下に落ち込んでいる。7月1日開始の留萌は16隻で2日に初水揚げ。漁獲サイズは1尾130グラム以上、許容漁獲量(ノルマ)は1隻3トンだが全体水揚量が36トンに達した時点で終漁となる。漁期は8月15日まで。
函館市や北大はこのほど、市が事業主体となる「函館マリカルチャープロジェクト(キングサーモン完全養殖技術研究事業)」で海面養殖試験を進めてきたキングサーモン約100尾を初水揚げした。魚体にばらつきがあったものの大きい個体で4キロを超え平均体重は2.31キロ。生残率は76.6%だった。4日に関係者を招いた試食会を開き、味わいや脂乗りなどを評価した。スルメイカなど主要魚種の低迷を受け2021年度に着手。22年度からは同プロジェクトとして実施している。
えさん漁協では促成マコンブの水揚げ・製品づくりが順調に進んでいる。日を重ねて実入りは徐々に向上している一方、例年に比べて珪藻の付着が目立つ浜もあり、着業者は洗浄機を使って除去している。
留萌管内の稚貝仮分散作業が7月中旬に始まった。各地で十分な付着量となり、必要量は問題なく確保できる見通し。サイズも大きめで例年より早いスタート。目合いはすでに1分5厘を使用している。今年も高水温が心配されることから着業者は「夏場の管理に注意したい」と声をそろえる。
室感フーズ株式会社(佐々木伸代表取締役)が運営する室蘭市の「室感食堂」は道機船連(金井関一会長)と連携し、沖底船が漁獲したホッケやスケソなどの加工品を使用した定食メニューを提供。手ごろな価格が評判となり、ランチタイムを中心に地元で働く人たちから支持を得ている。
白老港を拠点とした浜の魅力を引き出す活動に取り組む一般社団法人「SHIRAOI PRОJECTS(以下、SHIPS)」(山岸奈津子代表)は、21日から白老港の第三商港区海岸エリア(白老町萩野)を会場に「SHIRAOI Beachと海の家2025」を開催する。昨年に続き2回目。白老町、いぶり中央漁協白老支所、苫小牧港湾事務所などの協力、日本財団「海と日本PRОJECT」や公益財団法人はまなす財団などの助成金を活用し、白老町で海に親しむ機会と、海や港の資源の可能性を広げることを目的に実証実験と位置付けて取り組む。
函館のスルメイカ釣漁船は、青森県大畑沖に漁場を移し夜間操業に切り替えて以降、低水準ながら若干漁が見え始めてきた。船間差はあるものの、多い船はいけすの上限70キロのほかに発泡数十箱を水揚げ。ただ、漁場にマグロやイルカが見えると漁は振るわないという。
苫小牧市に工場を構えるスモークサーモンメーカー・王子サーモン株式会社(東京都、安田敬秀社長)の子会社・王子サーモンロード株式会社(今井尚隆社長)は昨年10月から上川町で手掛ける養殖トラウトサーモン(ニジマス)「北海道大雪サーモン」の販売を本格化している。通年の出荷体制で回転ずしをはじめ、百貨店・量販店、鮮魚店など多岐にわたって需要先を獲得。今年度は初年度から倍増の70~80トンの水揚げを見込んでいる。
2024年産の北海道産秋サケ製品の消流状況は、水揚げの減少などで生産量が大幅減産となったものの、親製品は年間供給商材のコストが上昇、魚卵製品の単価も超高値を形成している。一方、チリ産ギンザケなど競合する輸入鮭鱒や、米国・ロシアが昨年不漁で冷凍卵の搬入が少ないマス子も高値推移。今年も近年にない低水準の来遊予測通りになれば秋サケ製品の単価高が見込まれるが、サケ全体の国内消費量に陰りが見え、サケ離れの回避、売り場の確保・維持などが引き続き課題となる。
8日解禁した道東沖のサンマ流網漁(10トン未満船)の初競りが10日、釧路港の卸売市場で行われた。水揚げは2023、24年が皆無で3年ぶり。卸値は最高値がキロ25万円と過去最高を更新した。また、札幌市中央卸売市場で11日に行われた初取引でも1尾175グラムの1キロ6尾がキロ88万8888円と過去最高値を付けた。