住宅リフォームの設計施工や貸倉庫業などを営む株式会社SUUMA(札幌市、須間友美社長、電話011・676・5937)は、酸水素ガスを使ったエンジン燃焼室のクリーニング事業を昨秋に始めた。漁船エンジン内部に付着したカーボンを取り除き、燃焼効率の向上やエンジンの負担軽減を実現。石狩湾漁協の漁業者を中心に口コミで評判が広がり、道内各浜から受注件数が右肩上がりで伸びている。
東京電力福島第一原発で増え続けるALPS(多核種除去設備)処理水の処分について、政府は4月13日、関係閣僚会議を開き海洋放出の方針を正式決定した。これに対し、JF全漁連の岸宏会長は即刻、方針決定に抗議する声明を発表。説明や代替案、支援策を国に要求。断固反対、徹底した抗議の姿勢を崩さないでいる。多くの水産関係者からも「到底容認できるものではない」との声が挙がっている。
名古屋大学や水産研究・教育機構、総合地球環境学研究所の研究者らによるグループは、仙台湾に生息するヒラメを検証し、生活履歴が異なる2つの集団が存在することを明らかにした。ヒラメの生活環の一端が解明されたことで資源保護に役立てていく。また、今回の分析手法を他魚種でも活用し、その生活史や行動、集団の構造解明への見通しも得られたとしている。
潜水用スーツなどの製造販売・修理を手掛けるカンバラ(広尾町、勘原賢三代表、電話01558・2・4876)の「拾いコンブ用かっぱ」が日高管内中心に普及している。袖部分に防水性などに優れるネオプレンゴムを取り付け、海水の浸入を防いだつくりが特長。昨年からはかっぱ本体を厚手で丈夫なものに切り替えた。
飲食業などを営む札幌市の株式会社WINST(加藤大吾社長)は、新規事業で水産加工に乗り出した。常呂漁協の若手漁業者で組織する「マスコスモ合同会社」(柏谷晃一代表)など産地仕入れの北海道産を扱う「あくと水産」と、規格外魚の有効利用など食品ロス削減活動を掲げる「SFPlab」の2ブランドで商品展開。「楽しい」の演出を加えた「新たなおいしい」をコンセプトに全国発信に臨んでいく。
株式会社 極洋(井上誠社長)は新中期経営計画「Build Up Platform 2024」(2021~23年度)を発表した。「事業課題への継続的取り組み」と「持続的成長への挑戦」を柱とし、社会と共有すべき価値を創造することで、新たな成長への礎となる「高収益構造への転換」を目指す。
日本熱源システム株式会社(東京都、原田克彦社長)の二酸化炭素(CO2)単一冷媒による冷凍機「スーパーグリーン」が、漁協系統や水産加工団体の関連施設で導入が進んでいる。フロンガスの規制により、これまでの主要冷媒であるR22冷凍機からの更新が急務の中、CO2は未来にわたって使用できる自然冷媒として注目を集める。環境省による脱フロン・低炭素社会に向けた機器導入促進の補助制度も後押しとなり、導入事例は急増。各現場では環境に配慮した事業を率先することで、全国的にも先進的なモデルとしての役割を担っている。
農林水産省と経済産業省は、4月からGI(地理的表示)産品の経済連携協定(EPA)利用手続を簡素化している。「網走湖産しじみ貝」や「岩手野田村荒海ホタテ」、「みやぎサーモン」などが対象。地域で長年育まれた特別な生産方法による産品を知的財産として保護するとともに、手続きの簡素化で輸出の促進に弾みをつける。
雑貨や食品を扱う「無印良品」を展開する株式会社良品計画(東京都)は4日、千葉県鴨川市と東安房漁協(千葉県南房総市)との間に、地域社会の発展や地域経済の活性化を目指した連携協定を締結した。水産物の販路拡大や新規漁業従事者の獲得などに取り組んでいく。
西日本最大級の食材見本市、「第18回シーフードショー大阪」(大日本水産会主催)が17~18日、大阪市住之江区のATCホール(アジア太平洋トレードセンター内)で開催される。出展者予定は300社(360小間)。新型コロナによる2度目の緊急事態宣言で、再び減退している水産物需要の底上げと販路回復の機会にする。