「豊富なメニューと新鮮・旬の魚が自慢です」。道の駅「知床・らうす」深層館にある「羅臼の海味 知床食堂」は、前浜産魚介を味わえる人気店だ。社長の野村浩司さんは元漁師。定番の海鮮丼や焼き魚・煮付け定食に加え、現役時代に食べていた「漁師めし」もメニュー化。観光シーズンは店前に長い列ができる。
産直を売りにした海鮮居酒屋は全国的に人気だが、中でも株式会社エー・ピーカンパニー(米山久社長)が首都圏で12店舗を展開する「四十八漁場」は極めつけ。全国の漁港から漁師直結の鮮魚を空輸、羽田の自社配送センターで仕分け後、夕方から各店で提供する。浜直結により「良い品を手頃な価格で」という客のニーズと漁家増収に貢献する同店は、店舗・仕入れ先の拡大に勢いを増している。
「蝦夷前寿司」と銘打って商品展開する道産魚介のすし種
札幌市中央卸売市場の荷受・マルスイ札幌中央水産株式会社(武藤修社長)は、すし種に特化した北海道産の商品戦略を打ち出した。独自ブランド「マルスイ蝦夷前寿司」と銘打って旬の魚介類を商品展開。6月から特に本州マーケットをターゲットに需要拡大に乗り出している。
えさん漁協尻岸内地区ほっけ刺し網部会(佐藤光行部会長、9人)の「海峡根ボッケ バキバキ」はことしで14年目を迎える。投網後2時間ほどで水揚げし、船上水氷じめした鮮度抜群のホッケで、ブランドとして定着。函館だけでなく、道内外各消費地に流通する。24日、佐藤靖治理事の第88龍王丸(4.6トン)に乗船し、水揚げを取材した。
北海道の春定置は、トキシラズが道東沖で好漁だ。日高沖も勢いには欠けるものの、6月中旬までは不振だった昨年を上回っている。一方、一昨年、昨年と好調だった胆振沖は一転振るわず、昨年は連日大漁が続いた6月中旬に入っても低調な水揚げが続いている。
落石漁協の春定置で、トキシラズ(トキサケ)が好漁だ。5月26日は全体で約8000尾と今季最高の水揚げ。市場担当者は「近年にはない数字」と驚く。29日も約5000尾が揚がり、浜は活気づいている。
宮城県気仙沼市の気仙沼ほてい㈱(山本達也社長、電話0226・22・5300)は、4月から女性をターゲットにした「コラーゲン入り ふかひれスープ」と、ブリ缶詰のシリーズ品最新作となる「ぶり大根」を発売する。
「ふかひれ」生産量日本一の実績を誇る気仙沼で同社は、さまざまな「ふかひれ」シリーズを展開している。濃縮スープシリーズの「広東風」「北京風」「四川風」のほか、アッパータイプの、鶏肉入り・かに肉入りストレートスープ、ギフト用セットや高級ふかひれ姿煮、さらにはふかひれラーメンなど、多彩なラインナップを誇り、いずれも高い人気を得ている。
宮城県気仙沼市の気仙沼・本吉地区水産物普及協議会(会長・阿部泰浩㈱阿部長商店社長)は7日、「三陸水産物ブランディングプロジェクト」の事業方針を発表した。今夏にオープンする商業観光施設・レストラン「海の市」を拠点に、生産者と加工・流通業者の連携で、三陸産を前面に打ち出した商品、サービスを提供していく。