長万部町の有限会社ヤマタ菊田水産(菊田稔社長、電話01377・2・3624)は、カタログ通販、テレビショッピングなど消費者直結の販路に絞ってカニ加工品、松前漬け、海鮮おこわなど高次加工品を商品展開している。特に3段階の漬け込み工程で作り上げる「松前漬」は売れ行きも良く通販業界で注目され、取引先が広がってきている。
北海道水産物加工協同組合連合会(中陳憲一理事長)はことしから、5月5日の「かずの子の日」に、末端売り場で販促イベントを実施する。記念日の認知度向上と併せて正月以外の新たな購入機会を創出し、数の子の消費拡大を目指す。
寿都町漁協の底建・定置業者の一部が試験的にカスベを活じめで出荷している。従来煮魚需要が中心だが、生食可能な料理素材として地元仲買の(有)米澤商店と連携して売り込み。鮮度がいいため、提供先の飲食店では従来廃棄されていた皮や肝臓も食材に利用している。
販売の最前線である鮮魚店。量販店が料理提案など対面販売型の売り場作り、商品を自宅に届けるネットスーパーなどで消費者の利便性を高める中、札幌市で鮮魚小売を行う魚勝青野水産琴似店と、札幌多田水産さかな家に顧客獲得の戦略を聞いた。
「知内かき」のブランドで知られる、上磯郡漁協知内中ノ川支所の養殖カキの水揚げが本格化している。総体的に身入りが良好。シケによる大きな脱落被害もなく、順調な水揚げで推移。貝のばらしやむき身作業などで浜が活気づいている。
漁業者の手掛ける加工品が、手作り製法や素材本来の風味などで、本物・安全・安心志向の消費者をつかんでいる。漁業の傍らで生産量は限られるが、ニーズを意識し、漁獲物の付加価値を高めるその意欲と工夫は、特産品の創出など漁村地域の活力再生にもつながる。前浜産のPR・普及と併せて加工販売に成長源を見いだす漁業者に着目した。
大阪市東成区にある(株)山本(山本卓秀社長)は大正元年に創業、昆布巻きを柱の一つに製造販売する。「軟らかく仕上がる」という道東産さお前を使用。漬け込みや炊き上げには、長年にわたりつぎ足し、昆布や素材のうま味が凝縮された秘伝のたれを使うなど、こだわりの詰まった逸品。直火窯でじっくりと炊き上げる昔ながらの製法で、同社伝統の味を守り続けている。
札幌市の北海道産品加工販売・株式会社尾白屋(辻義光社長、電話011・612・0468)は、チルドで長期間保存・使用できる「カニむき身」商品を開発した。特殊熱加工で製造後90日程度はゆでたてとそん色ない風味や食感などを保持する独自の殺菌処理技術を確立。供給、品質の安定に向けた生産体制を整え、来年から本格的に製造販売に乗り出す。
カニなど卸・加工の株式会社札幌大成(札幌市、作間健太郎社長、電話011・633・8020)が8月に発売した総菜「海鮮ねばねば ぶっかけ爆弾」。水産具材5種に、「ねばねば素材」のガゴメ昆布とおくら、長いもの3種をブレンド。美容・健康、簡便志向を捉え、通販などの販路を開拓している。
宮城県石巻市の株式会社ヤマトミ(電話0225・94・7770)は、ことし2月に完成した第2工場に最新の「循環式過熱蒸気ロースター」=写真=を導入し、ふっくらと仕上げたサバの塩焼きとみりん焼きを提供している。