小樽市漁協の仮分散が16日に始まった。採苗器には当初問題なく付着していた稚貝が、6月中旬のシケ後に脱落し、必要量の確保が難しくなっている。今後は他産地からの調達も視野に作業を進める方針だ。
ギョーザ製造販売の蜂屋食品株式会社(宮城県塩釜市、蜂屋和彦社長)は「三陸ほや餃子(ぎょうざ)」を3年ぶりに復活させた。韓国の禁輸で消費が伸びず、苦境の三陸産ホヤをふんだんに使用。新鮮なホヤのうま味が詰まった新感覚のギョーザだ。蜂屋社長は「栄養や調理法などホヤの可能性は無限大。消費拡大の一翼を担えれば」と期待を寄せる。
北太平洋での漁業資源の保護・管理を協議する国際機関「北太平洋漁業委員会(NPFC)」が16~18日の3日間東京都内で開いた第5回会合で、2020年漁期の公海でのサンマ漁獲量は33万トンを上限とすることで合意した。具体的な国別配分は来年の年次会合で検討する。
近畿昆布協会(前野晶隆会長、会員数43)は17日、大阪市内のホテルで通常総会を開き、同日付けで解散することを決定、約60年の歴史に幕を下ろした。毎月開催していた商談会は日本昆布協会が引き継ぐ。
岩手県の養殖素干しコンブが高値でスタートした。宮古市の県漁連北部支所で9日に初入札が行われ、黒長切1万6590円など大半が1万6000円台で落札。昨年初回を14~25%上回った。品質の良さに加え、北海道産コンブの減産傾向に伴う在庫不足が価格上昇に拍車を掛けたとみられる。上場は重茂、田老町両漁協の計6228箱(1箱10キロ)。
北見管内漁協組合長会(会長・阿部與志輝佐呂間漁協組合長)と北見工業大(鈴木聡一郎学長)は8日、水産資源の活用促進や共同・委託研究などの交流を図る包括連携協定を結んだ。人材育成・雇用創出、技術支援などオホーツクの基幹産業・水産業の課題解決や活性化に協同で取り組むことで地域創生を目指す。
健康食品・医薬品など受託製造する三生医薬株式会社(静岡県富士市)は、脳の認知機能改善効果が期待できる素材としてホヤ由来のプラズマローゲンの提案を強化している。これを原料とするサプリメントを機能性表示食品として申請中であり、今年秋までには受理される見通し。これに伴い、昨年は宮城県産を中心としたホヤを生原料として60トン仕入れたが、今後は年々1~2割増での仕入れを計画している。
サンマなどの新物商戦を展望する道水産物荷主協会(会長・根田俊昭株式会社マルキチ社長)主催の「全国サンマ・イカ等鮮魚大手荷受・荷主取引懇談会」が3日、札幌市の京王プラザホテル札幌で開かれた。生鮮流通初年の公海サンマは消費地荷受から末端の評価はいまひとつとの状況が報告され、産地表示のあり方を含め操業・流通安定への道筋を協議。今後も好漁持続が予想されるマイワシは輸出など生鮮以外の消流拡大策も探った。
道漁連は4日、道昆布事業協同組合の総会で、本年度の道内コンブ生産予想を昨年度実績(1万5161トン)比10%減の1万3711トンと発表した。過去10年平均(1万6556トン)と比べると17%下回る。道南や道北島かたの天然は一部を除き繁茂状況が悪く、終漁した道東さお前は昨年を下回る生産が見込まれている。
首都圏を中心に「寿司 魚がし日本一」をチェーン展開する株式会社にっぱん(東京都)は「発酵熟成鮮魚」を使った握りずしの販売を7月の期間限定で始めた。特別なシートを使用して熟成させた魚を仕入れから加工、配送、販売まで一気通貫で行うのはすしチェーン業界で初の取り組み。