オホーツク海南部(雄武・沙留・紋別・湧別・佐呂間・常呂・網走・西網走)で漁場造成を進めている8単協は、10日現在で計画の3割程度を水揚げ。歩留まりは大半が7%台と例年並みで、サイズは昨年より若干小ぶりだ。
漁場造成を進めている宗谷管内4単協の歩留まりが例年の数値より高めだ。ハシリは7%程度だったが、すでに10%前後まで上昇。グリコーゲン含量も高く各漁協は今後の数値に注視している。
北海道オホーツク、噴火湾の大幅な減産で陸奥湾産が注目されている。浜値が依然、高値で推移する中、ベビーを扱う国内量販店や両貝冷凍を輸入する中国人バイヤーの関心が高いためだ。4月から始まる半成貝の水揚量、浜値の動向に目が離せない。
いぶり噴火湾漁協の加工貝(2年貝)出荷がほぼ終漁した。今季は当初計画を2400トン下方修正し1万2200トンに変更。出荷中の漁家も4月上旬の終漁見通しで、同漁協では修正計画に近い最終実績を想定している。
昨年11月ごろから目立ち始めたへい死の影響で今季の出荷量は昨季より約7千トン減産の見込み。現時点の出荷量は1万1千トン程度。
道漁連は、耳づり穴開け用超硬キリ製造に定評のある(株)ムラキ(東京都中央区、木内義裕社長、電話03・3272・7651)と共同で開発したホタテ穴開け機「GM―160」の販売を4月から開始する。実演会では多くの漁業者が体感し「抜群の性能。静かで使いやすい」と高い評価を得た。
青森県陸奥湾の平成27年度実績は過去最高水準となった。3月末累計数量は9万5000トン超えが確実視され、16年度の9万5260トンに迫る勢い。金額は150億円(税別)超えが濃厚で昭和62年度の156億円に次ぐ過去2番目の記録となる見通し。ことしの成育も順調で新年度も好漁が期待される。
米国の水揚げはことしも低水準となりそうだ。関係者によると、計画量は昨年並みの1万7000トン(ミート換算)であることが判明。アソートも昨年と変わらず小型傾向。このため2Lなど大型サイズの需要が高まっているという。
湧別漁協のホタテけた引船「第十五ゆうべつ丸」(14トン、アルミ)がこのほど竣工した。ブルワークレールを改良したことが大きな特長。作業性、安定性が格段にアップした。近く始まる漁場造成で待望のデビューとなる。最大の特徴はブルワークレール幅を狭くして内側を垂直にし外側の反りを少なくしたこと。かごが積みやすくなりスムーズな稚貝放流作業が可能となった。
古宇郡漁協の漁業者グループ(8人)は、ホタテ養殖に着手した。2月に水産庁の漁業構造改革総合対策事業(もうかる漁業)の承認を得て、合同会社の「泊村ホタテ養殖部会」(山村伸幸代表)を設立。事業費8千万円で資材などを購入し、家族総出で養殖施設の設置に全力を注いでいる。
噴火湾では集中水揚げの3月に入っても中国向けの両貝冷凍輸出が鈍い。浜値がキロ300円台と高騰しているため。産地では両貝冷凍を製造し始めているが、関係者によると成約状況は数百トン単位で、ごく一部にとどまっているという。