オホーツク海沿岸の11月末水揚量は、前年同期比2%減の32万1562トン。同月後半に枝幸、雄武、沙留、紋別、網走漁協が操業を終え、湧別、佐呂間、常呂を除く9単協が終漁した。紋別は4万トンを超え過去2番目の水揚げ、雄武は2万2千トン台に伸ばし過去最高。常呂も4万トンを超えた。
来季に水揚げする渡島噴火湾(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)の耳づりは、漁家ごと格差も見られる中、夏場の一時的なへい死以降おおむね順調に成育しており、現時点においては昨季の水揚げを下回る漁協はなさそうだ。着業者からは「11月に入り玉付けの作業ペースが早まった」との声も聞かれ、冬場の成長に期待を寄せている。
青森県平内町の株式会社ハケタ水産(八桁由悦社長)はこのほど、県漁連(松下誠四郎会長)の平内加工場を取得した。12月1日から平内工場として事業承継する。この加工場では製品ベースで年間約500トンのベビーが生産され、同社の購入割合も多く占めていた。八桁社長は「今後も製品の品質向上と安定生産に全力を尽くしたい」と語っている。
噴火湾東部・北西部のまひ性貝毒数値がいまだに下がらない。自主規制を解除できない状況に各漁協や加工業者は気をもんでいる。ここ数年、韓国向け活貝にシフトしている室蘭漁協では、例年11月に始まる出荷を見送っている状況。贈答用など年末需要で引き合いの強い3年貝も生鮮流通できず、関係者は早期の解除を願っている。
オホーツク海沿岸の水揚量(速報)が10月末で30万トンを突破した。漁場造成を含め前年同期比3%減の30万950トン。北部の宗谷、猿払村、頓別、枝幸、南部の雄武、沙留、紋別、常呂の計8単協が計画超え。歩留まりは10%前後と下降し、組成は4S、5Sが増加傾向、キロ200円を割り込む浜が増えた。6単協が3万トン以上となり終盤戦を迎えている。
オホーツク海北部(宗谷・猿払村・頓別・枝幸漁協)の水揚げは、漁場造成を合わせ10月中旬で累計12万8千トン余り。22日時点ですでに頓別、枝幸漁協が計画を達成し、前年実績も超えた。上期の歩留まりは9~11%台に下がり、アソートは依然3S中心だが4S、5Sも増加傾向。浜値は弱含みで200円台を維持しつつも100円台後半に下げた浜が出てきた。
オホーツク海南部(雄武・沙留・紋別・湧別・佐呂間・常呂・網走・西網走漁協)の水揚げは、漁場造成を合わせ10月中旬で約16万トンに達した。前年同期と同水準で推移している。2単協が計画を達成しており紋別が115%、雄武が113%。常呂、沙留も98%と順調だ。歩留まりは11~12%、アソートは3Sまたは5S中心。高値はキロ200円台を継続している。
小平産ホタテの商品開発、販路拡大に向け、新星マリン漁協臼谷地区帆立養殖部会の有志が「うすはまフーズ株式会社」(岸良斉社長)を立ち上げ6次化に取り組み始めた。ベビー貝の「レンチンホタテ貝」や3年貝の「味付ほたて貝柱」を主力に独自の凍結製法で商品化。食品ロス軽減を念頭に食べ切りサイズで販売開始した。岸良社長は「居酒屋チェーンなど業務筋の販路拡大も視野に対応したい」と意欲を示す。
噴火湾の加工貝(2年貝)出荷は、いぶり噴火湾漁協伊達支所の「早出し」が3日に始まった。序盤は1軒で日産3トン余りの水揚げ。初日は前年比41%高のキロ350円と堅調な滑り出し。13日は2軒で日産6トン半に増えている。
オホーツク海沿岸の9月末水揚量(速報)は、漁場造成を含め前年同期比2%減の26万4230トンとなった。計画達成率は91%。雄武、紋別が計画を達成した。宗谷、猿払村、紋別、常呂が3万トン台。猿払村は先週で4万トン超え。6単協が前年同期を上回っている。歩留まりは下降ぎみで11%台が増加。中心アソートは3Sだが4S、5Sも増えてきた。浜値はキロ200円台前半から後半まで差が大きい。200円を割った浜もある。