釧路市東部漁協は昨年、保冷車(2トン)を導入、それを機に阿寒湖での産直移動販売を始めた。月2回のペースで、鮮度抜群の旬の鮮魚をはじめ昆布などの加工品も販売、人気を集めている。
【大阪】段野昆布株式会社の段野治雄社長と大阪昆布海産株式会社の喜多條清光社長の2人でつくる「こんぶぶんこ」は昨年、大阪市北区天神橋にある段野昆布事務所の一室にコンブ資料館を開設した。専門書や昆布組合関連誌のほか、歴史や生産加工流通など全てを記した『日本昆布大観』など貴重な書物も。両氏は「歴史や食文化など自分たちが受け継いできたものを次世代に残していきたい」と話す。
有限会社玄洋社(山口県下関市)はアンコウの商品化に乗り出した。地元の沖合底引網漁業船団の協力のもと、これまで培ってきたフグ関連の商品開発のノウハウを投入。フグだけではない、下関アンコウの認知度向上と消費拡大を図る。
釧路昆布普及協議会(山崎貞夫会長)は11日、釧路プリンスホテルで「くしろ昆布フォーラム2017」を開いた。料理研究家の星澤幸子さんが昆布の健康効果などについて講演。また昆布料理を実演調理、集まった市民ら約300人に「昆布をアクセントとして、うま味として毎日使って」と呼びかけた。
日本昆布協会(田村満則会長)はこのほど、全国の20~60代の既婚女性を対象に、だしと昆布についてアンケート調査を実施した。普段料理で使うだしは、かつお節が最も多く、次いで昆布とかつおの合わせだし、昆布と続いた。銘柄別では日高の浸透がうかがえる結果に。ただタイプ別は顆粒が全体の64%も占め、昆布などの素材系を大きく上回った。よく食べる昆布加工品はとろろ、塩昆布、つくだ煮の順だった。
アジア最大級の食品・飲料展示会「FOODEX JAPAN 2017(フーデックスジャパン)」が千葉市の幕張メッセで7~10日開かれた。 今年で42回目。77カ国・地域から過去最大規模の食品、飲料メーカー、商社ら3282社・3879小間が出展。4日間の会期中、フードサービス、流通、商社のバイヤーら多くの来場者で会場は熱気にあふれた。
幕張メッセの全館を使用。9、10ホールでは全国各地の逸品が見つかる「全国食品博」や水産・農産・畜産食材、総菜デリカ、調味料・加工食品ごとにゾーンが広がり、お目当ての商品を探す来場者に向け、利便性を図った。
今年の特徴は、出展数が2倍になった海外輸出コーナーや、SUSHI(すし)、TEMPURA(天ぷら)に続く新たな日本食文化を発信として世界中に「おつまみ文化」を広げるために新設した「OTSUMAMI JAPAN」など例年以上に海外を意識した展示会となった。
小樽市の丸中中野水産(株)(中野良夫社長、電話0134・23・2288)は、液体急速凍結を基盤に、刺身・すし種商材を手掛けて丸5年。小樽前浜産を中心に注文に応じて旬魚も商品化。地元のすし店をはじめ、道内外に需要先を開拓している。昨年はマダラ、道東産のサバやイワシで昆布じめを新たに打ち出した。
液体急速凍結機は2台を設備。小樽市場に上場され、目利きで仕入れられるニシン、ヒラメ、ホッケが3本柱。入荷後素早くフィレーなどに処理し、マイナス45度で凍結。また、旬を追ってサクラマス、トキサケ、マツカワ、アカガレイなども手掛ける。
イワシは3年ほど前から商品化に挑戦。「凍結すると皮下脂肪が変色しやすいという課題の解決に時間を要した」と同社。「身が軟らかく裁割が手作業になり手間はかかるが、魚種全般の生産が落ち込む中、捕れている魚を活用しなければ」と話す。
青森県は新年度、ナマコ種苗を低コストで生産し陸奥湾での育成を予定する。人工採苗で浮遊幼生をたまねぎ袋に付着させて3週間~3カ月ほど水槽飼育し、漁港内のホタテ貝殻入り育成礁に置く。2年目に育成礁ごとつり上げて漁港外の増殖場に運ぶ計画だ。漁業者や漁協ができるような技術の開発を目指す。
同県漁港漁場整備課が新事業として2カ年取り組む。ナマコ資源量の増大を図るためで、陸奥湾のモデル漁港で種苗生産技術の検討と実証試験を行う。
同課は「いまは種苗単価が高いので買ってまでの放流に限界がある。荒っぽいやり方になるが、多めに生産して生残率が下がっても量を確保したい」と話す。絶好調な陸奥湾のホタテに変化が起きた場合に備え、増殖場の活用も視野にナマコで事業を立ち上げた。漁業者や漁協ができる種苗生産、放流技術を狙う。
千葉県御宿町の岩和田漁港で4日、「おんじゅく釣りキンメ祭り」が開かれた。初開催。千葉ブランド水産物で認定された「外房つりきんめ鯛」を振る舞い、広くアピールする催しとなった。
先着200人限定のキンメダイ格安販売コーナーには早朝から行列。キンメ汁の無料配布、炊き込みご飯の販売のほか、ステージでは地元有志の和太鼓や津軽三味線の演奏などでイベントを盛り上げた。
ひだか漁協門別支所(富浜、門別、厚賀地区)のホッキ漁は昨年の台風や低気圧の影響で地区ごとに明暗が分かれている。特に門別地区は砂地の流失が激しく漁場の大半が消失。漁獲ノルマを半分残したまま漁期終盤に入った。一方、被害の少なかった厚賀では順調に操業し、ノルマ3トンを残して9日に終漁した。