【高山=鈴木亮平】POPや担当者による商品提案で昆布販売を工夫しているスーパー「駿河屋アスモ店」(27年6月8日付掲載)は、新たに「食べる昆布」のPRに注力している。だしを取った後の昆布の活用をテーマに「捨てずに炊いてみよう」「実は超簡単」とシンプルレシピを提案する。また従業員向けのだし講座も開始、昆布の持つうま味や鰹・煮干しとの相乗効果を体感し共有。「食べる」「だし」「健康」の3つを柱に魅力発信に努めている。
ナンバンエビの酒蒸しで6次化に取り組む北るもい漁協所属の有限会社蝦名漁業部(蝦名弥代表)は、直売店を併設した自社工場を羽幌町幸町57の国道232号線沿いに整備し4月21日にオープンさせた。ナンバンエビの「酒蒸し甘えび」は、蝦名桃子専務を中心に平成26年から製造・販売。「甘えび専門店・海の人」を設立し、同漁協苫前支所の冷凍庫や町の施設で生産をスタート。生産量の増加に伴い、保管場所や加工場、事務所、直売店を集約した自社工場「甘えびファクトリー・第51高砂丸」を整備した。
生珍味・水産総菜メーカーの株式会社三豊(本社・東京、塩田康就社長)の函館工場(北斗市、電話0138・73・5501)は、北海道新幹線開業の商機を捉え、観光客向けの商品開発を強化している。北海道産を前面に訴求。新幹線を模したパッケージ商品に加え、車内などで手軽に食べられる少量規格の商品も打ち出し、末端消費者にアプローチしている。
イオンは水産物など生鮮食品について、2020年までに食品安全や持続可能性に関する国際基準にのっとった認証の商品を調達する新たな目標を策定した。
回転ずしチェーンの「根室花まる」を展開する株式会社はなまる(根室市)が飲食の激戦区、東京・銀座の商業施設「東急プラザ銀座」内に2店舗を同時にオープンして4月で1年。老舗や名店がひしめく銀座にあっても勢いは止まらない。うち1店は同社初の立ち食い形式で勝負している。都内では今年4年目を迎えた東京駅前のKITTE丸の内店が先行し、道外でのブランド構築の礎を担ってきた。銀座と丸の内、3店を統括している及川慶太店長は「東京チームで月商1億円も決して無理な数字ではない」と、次を見据えている。
初めて立ち寄る人は「水産新聞見た」で70分飲み放題3000円、焼酎ジャパンが2000円とサービス満点。平日2~3人、土曜3~4人の女性が迎えてくれる。「おしゃべりが好きな女性ばかり。誰でも楽しめます」と笑顔がすてきなみゆママ。
紋別市の株式会社海幸フーズ(渡辺雅俊社長、電話0158・28・5568)は、サロマ湖産殻付カキのレンジ調理パック=写真=を商品化した。簡便調理など消費者志向に対応し、家庭用レンジで簡単に蒸しカキが出来上がる仕様。北見市常呂の株式会社しんや(電話0152・54・2181)が販売元となり、量販店や道産食品専門店などに売り込んでいる。
羅臼に在住する漁家や酪農家などの主婦6人は昨年、「Join―Rausu美活塾」を発足した。その名の通り美容や食などに関する講習会や活動を展開、知見を広め女性力に磨きをかける。羅臼漁協元女性部長で指導漁業士の田中郁子さんが会長を務め、今年度から本格的に活動していく。
カニ製品を主軸とする根室市の株式会社キタウロコ荒木商店(荒木英和社長、電話0153・22・8118)は、毛ガニ、花咲ガニ漁などで混獲される「クリガニ」の商品展開に取り組んでいる。従来低利用の資源を有効活用。価格高騰の毛ガニの代替需要で飲食店などから引き合いが増えている。
えりも町の有限会社入山佐水産(佐藤勝社長、電話01466・2・2223)は、日高のブランドサケ「銀聖」を使った「炊き込みごはんの素」を商品化した。だしと具材にふんだんに使用。洋食料理の「ピラフ風」で若年層や女性などの需要にも照準を合わせ、「銀聖」の消費の裾野拡大を目指している。