ICFA(国際水産団体連合)の年次総会が4月27日、イタリアのローマで開かれた。日本からは大日本水産会の枝元真徹会長らが出席し、水産系プラスチック資材リサイクル推進協議会(Re:ism)の設立など水産を取り巻く日本の状況を報告するなどして意見を交わした。困難ながらも漁網のリサイクル活動に取り組む日本の姿勢に賛同の声が得られた。
株式会社ニッスイは5月27日、東京都で国産養殖サーモンに関する事業説明会兼試食会を開き、同社が手掛ける養殖サーモンを2030年に1万トンの生産量に拡大することを明らかにした。岩手県陸前高田市に新たな漁場を整備し、新規の給餌設備を導入。6月8日の世界海洋デーを前にして「水産資源を守りながら持続的に安定供給するには『養殖』が欠かせない」と強調。サーモン養殖を通じて豊かな海を次世代へ引き継ぐ姿勢を打ち出した。
地域の発明家として水産業界に貢献する標津町の株式会社篠田興業(篠田静男社長、電話0153・82・2179)は、ニシンの「雌雄判別装置」を開発した。6月から注文の受け付けを始める。受注生産のため引き渡しは11~12月を見込む。装置は超音波(エコー)で雌雄を判別。仕組みはステンレス製の投入台にニシンを置くとベルトコンベヤー上に流れて判別カメラ(エコー)で雌雄を判別するとともに自動で仕分ける。
岩手県釜石市で定置網経営などを手がける有限会社泉澤水産(泉澤宏代表)は、5月25日に海面養殖サーモン「釜石はまゆりサクラマス」の今季出荷を開始した。1尾平均1.8キロ(体長50~60センチ)で、約3トンを水揚げ。キロ当たり880~700円で取引された。養殖は秋サケの不漁を受け産官学が連携し2020年から取り組んでおり、22年に事業化し今季で4年目。需要は拡大しており、過去最多となる約400トンの生産を見込む。
山形県遊佐町の県漁協吹浦支所で5月24日、今季の天然イワガキ漁が始まった。水深4~8メートルほどの磯場での素潜り漁で、同支所では16人が着業。身入り良く、ハシリの浜値は1個当たり700~400円前後。庄内浜の夏の味覚としてブランド認知され、漁協によると「盛期には1個千円前後になることもある」という。資源は減少傾向にあり、着業者らは日量制限など資源管理に努めながら操業。漁期は8月中旬ごろまで続く。
海藻を主食とし、藻場の生態系や漁業資源に影響を及ぼす植食性魚類の利用が各地で広がっている。長崎県対馬市ではイスズミをメンチカツに加工し、学校給食の定番に育て上げた。岡山県ではクロダイが食品宅配サービスに採用され、山口県上関町室津では定置網で漁獲したアイゴの活用が始まった。産地と消費者をつなぐ中間支援組織の協力も得て、磯焼け対策と収益確保の両得を見据え、厄介者とされてきた魚を食卓を彩る海の恵みに転換する動きが加速している。
食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2026」(主催・一般社団法人日本食品機械工業会)が6月2~5日、東京ビッグサイトで開催される。今年のテーマは「The Shift is On」。国家成長戦略でも注目されるフードテック分野の展示を見どころとし、陸上養殖や植物工場をはじめ、食品産業の近未来テクノロジーとの出会いを創出する。 49回目となる今回の出展社数は過去最多の1025社で、前回に続き千社を超えた。出展企業が生み出すさまざまな課題解決策は食品製造業をさらに進化させるもので、業界の未来を創造していく。優れた研究開発の成果へのアワードなど多彩な企画で盛り上げる。
枝幸漁協所属のタコ箱、底建網船「第八栄進丸」(鳥谷部彰政船主)がこのほど竣工した。前方にサイドスラスターを搭載し機能性を向上させ、安定感のあるバルバス・バウ構造を採用し操作性・安全性を確保している。5月8日に地元乙忠部漁港で行った祝賀会には同漁協組合員はじめ大勢の関係者が集まり新造船を祝福。神事、餅まきなどを行い、大漁と安全操業を祈願した。
オホーツク海北部の本操業は、5月中旬から宗谷・頓別の2漁協で始まった。宗谷は日産220~230トン、頓別は100トン前後のスタート。漁場造成開始当初に低かった歩留まりは、5月から上昇傾向にあり、小型アソートからの好転にも期待が集まっている。
日高中央漁協井寒台地区で拾いコンブやフノリ漁を営み、地元消防団にも所属する西川泰弘さんは、高台に所有するコンブ干場を含む敷地を防災拠点として整備している。知人ら有志と協力し、津波などで避難した際に身を寄せるコンテナハウスや簡易トイレなどを設置したほか、駐車スペースも確保。炊き出し用の設備に加え非常食も備蓄。あらゆる時期の避難を想定しエアコンやストーブ、発電機も備える。昨年、今年と津波警報・注意報発令時に住民らが一時避難、地域の防災に貢献した。西川さんは「まだまだ課題が山積み。今後も皆と協力して整備を進めていきたい」と力を込める。