札幌市中央卸売市場の荷受・髙橋水産(株)(髙橋清一郎社長)は25日、北海道の食材発掘、食文化の研修などで来札した台湾の日本料理店経営者や貿易商との商談会を開いた。台湾市場には2009年から現地の業務筋などに販路を持つ卸業者と連携し、鮮魚を主体に週2、3回、新千歳空港から空輸しており、輸出拡大に向け、アブラガレイなど北海道産の「新商材」を紹介した。
陸奥湾の半成貝が6万8000トンと過去最高を記録した今季。その大半は主力製品のベビーに仕向けられた。年間消費量の1.5倍近い生産量が見込まれる中、商戦本番を迎えた今後の消流が焦点となる。値ごろ感から消費は順調だが、膨大な供給量に加え大型サイズの消化を不安視する声も少なくない。
釧路市の水産加工大手・(株)マルサ笹谷商店(笹谷智貴社長)は、道東沖で水揚げが増加するイワシの有効活用に向け、魚粉・魚油を製造するミール工場を増設、2工場体制に処理能力を強化した。1日の処理能力は従来の800トンから1600トンに倍増。9月15日から稼働を開始した。
北海道の秋サケ定置漁は全網が操業を開始し、今週から盛漁期に向かって佳境に入る。増産予想下、序盤は特に太平洋が振るわず、低水準の滑り出し。一昨年、昨年の高値による荷動きの停滞などで親、卵とも製品在庫を抱え、浜値は昨年より下方修正で発進したものの、じり高の展開。今季は消流回復への適正価格の形成が最大の焦点。サンマなど他魚種を併せて水揚げ動向にも商戦の行方がかかっている。
マリンフーズ(株)はサーモン商品群を拡充する。今年からチリの最南端エリアで養殖したサーモントラウトを販売。同地の海峡名にちなんで「マゼランの恵み」と冠してブランド化を進める。昨年から先行展開しているトルコ産サーモントラウトとともに、赤色を際立たせたオリジナル品として日本市場での定着を図る。
札幌市の漬け魚・味付切り身メーカー・(株)丸加水産(須田公隆社長、電話011・766・1131)は今年からみそ漬けの「本漬け」を打ち出し、特に本州市場の販路拡大に乗り出している。インストアパック用のバルク、トレーパックなどの先行販売で評価を得て、新たに板付き包装パックもラインアップ。商品アイテムを充実させ、老舗漬け魚業者の牙城に挑んでいる。
岩手県産養殖干しコンブの第2回入札が6日、宮古市の県漁連北部支所で開催された。上場の多い重茂産棒の1~4等は2万2999円など2万3千円に迫り、初入札を約2割上回って高騰に拍車が掛かった。北海道の記録的な減産の気配を背景に、需要の高まりをうかがわせる。
オホーツク海の北部・南部合わせた漁場造成を含む8月末水揚量は20万1440トンとなった。前年同期比15%増、計画達成率は68%。アソートは4S、5S中心の浜も依然見られるが全般に2S、3Sが増え、直近の浜値はキロ200円台前半~100円台中盤が主体。玉冷製品の3S相場も下方修正され、内販は大型サイズへの転換が消費拡大の鍵を握る。
日高管内産ミツイシコンブの値決めは交渉開始翌日の11日、特上浜1等が10キロ3万9800円など全等級上方修正で妥結した。昨年初回と比べ1、2等は10%前後、3等は15%前後の値上げ。4、5等と加工用は20%以上の上げ幅となった。上場数量は24%減の147.5トンだった。
北海道最大級の産業イベント「2019札幌パック」が18~20日の3日間、札幌市白石区流通センターのアクセスサッポロで開かれる。日報ビジネス(株)の主催。「環境に適した包装と安全・安心の食生活」をテーマに、包装と食に関わる最新の技術・情報・サービスが一堂に集結。出展は146社・327小間と、17年の前回を上回る開催規模となる。