福島県いわき市の若手漁業者による任意団体「いわきFishersNetwork(フィッシャーズネットワーク)」は9日にいわき市小名浜のアクアマリンパークで開かれた福島県産水産物の普及イベント「いわき七浜おさかなフェスティバル」で漁具を再利用した商品の販売ブースを出展、注目を集めた。
函館市が事業主体となる函館マリカルチャープロジェクト(内閣府「地方大学・地域産業創生交付金事業」)のイベント「-次世代へつなげる価値と魅力『函館真昆布』-」が1日、函館市民会館小ホールで開かれた。昆布関係者や市民ら約150人が参加。老舗レストランを経営する株式会社五島軒(函館市)の若山豪社長が主力のレトルト商品「函館カレー」に函館真昆布だしを使いリニューアルした経緯などを話したほか、関係者によるパネルディスカッションでは食材や研究の視点から魅力を語り、次世代に残していくための課題を示した。
札幌市のすすきのに昨年12月に誕生した新グルメスポット「ススキノデパート」は、「北海道の食のデパート」がコンセプト。ビュッフェスタイルのレストランを軸に4つの業態をワンフロアで展開する。海鮮食材は道内16の浜から直送仕入れ。運営する北海道ホテル&リゾート株式会社の小林英樹CEOは「北海道の食をさらに盛り上げていきたい」と力を込める。
一般社団法人未来の食卓と冷凍食品PR連盟株式会社は2月19日、第1回「日本全国!ご当地冷凍食品大賞2024-2025」のグランプリを決めるプレゼンテーションと投票を東京都で開催し、有限会社望仙(静岡市)の「贅沢桜えびかき揚げ」がグランプリに輝いた。おいしさだけでなく、背景にある企業努力を感じられることも評価のポイントとなった。グランプリを含む受賞商品は百貨店の松屋銀座や楽天市場で販売する機会を設けており、優れた“ご当地冷食”を発信している。
宮城県南三陸町戸倉地区でカキやワカメ、ギンザケ養殖などに着業する若手漁業者グループ「戸倉SeaBoys」が料理レシピ冊子を発行、親子向けイベントで無料配布し参加者から好評を得ている。コンセプトは「漁師が考えた、親子で一緒に作る料理レシピ」。同グループは「水産物の普及や魚食離れ解消に役立つことができれば」と期待を込める。
ひやま漁協乙部支所で桧山地区漁青連会長(道漁青連理事)を務める工藤優介さんは、乙部漁港近くに漁師直営の飲食店「津花食堂」(乙部町元町)を構え、前浜の魚を中心に地産地消にこだわった「漁師めし」を提供している。第六十三泰安丸でタコいさり、一本釣り、磯回りなどに従事する傍ら、食堂を通じて地元の魅力を発信。浜の活気につなげようと奮闘している。
水産加工品の製造・販売を手掛ける武輪水産株式会社(八戸市、武輪俊彦社長)は、若者世代に訴求する洋風仕立ての煮魚「FineDISH!(ファインディッシュ)」シリーズの認知向上を着実に進めている。昨年11月の第35回全国水産加工品総合品質審査会(全国水産加工業協同組合連合会主催)で水産庁長官賞を受賞した商品に加え、2月10日には新アイテムも発表。同社は「新たなファンを開拓する商品にしていきたい」と意気込む。
道内メーカーが開発した加工食品の品評会「第32回北海道加工食品コンクール」(一般社団法人北海道食品産業協議会主催)で、水産品では鹿部町・有限会社一印高田水産の「たらすみ」が札幌市長賞、釧路市・株式会社マルハニチロ北日本の「北乃創彩 北海道産ぶりラー油」が奨励賞にそれぞれ選ばれた。10日に札幌市の札幌パークホテルで表彰式が行われた。
株式会社極洋は2025年春の新商品として、市販用商品4品、業務用商品31品の合計35品を3月1日から順次発売する。家庭だけでなく、人手不足が深刻化するプロの現場向けに、調理の負担感を低減させる水産素材を意識し、「手軽に満足!魚をもっと好きになる」をテーマに商品を開発した。製法を変えるなどして磨きをかけ、さらなるおいしさを追求している。
消費者が商品を購入することでミズダコの資源保護につながる漁業者の取り組みが人気を集めている。北るもい漁協苫前支所でいさり部会長を務める小笠原宏一さんは、浜ゆで・急速冷凍した「ReTAKO(リタコ)」をブランド化。その増益分相当量のタコを海中に逃がすことで資源保護に努めている。2021年11月に個人事業主として「inaka BLUE」を立ち上げ6次化をスタート。22年7月の販売開始から注文数は急速に伸びている。3年目に入った今年は「ReTAKOに感心を持ってくれた方とのコミュニティーの場をつくりたい」と意欲を燃やしている。