平成23年3月11日、夕刻から夜半にかけて東日本太平洋沿岸を激震と巨大津波が襲い、多くの人命を奪い、生活と産業を破壊した。あれから丸3年。がれきが撤去されて整地かさ上げが進み、新しい冷蔵庫や加工場で生産が再開された地区もある。盛漁期の水揚げに沸く港がある一方で、現場には「復興は途上、難題も多い」という指摘も。岩手・宮城の各地魚市場卸売人の声を聞くとともに、支援を得ながら共同で商品開発・販路拡大に取り組む両県の加工業界を取材した。
総務省の家計調査によると、昨年1年間の1世帯当たり(2人以上)の昆布購入金額は、京都市の2210円が全国主要都市の中で最も多かった。前年まで9年連続1位だった富山市は2位にダウン。昆布つくだ煮は堺市が2年連続でトップ。2位は大津市が前年14位から一気に順位を上げた。
株式会社郷田商店(大阪府堺市、郷田光伸社長)は、卸を中心に製造販売も手掛ける昆布専門店。看板商品は道南・白口浜真昆布を原料に、職人が削るおぼろととろろ。昭和21年の創業以来その伝統技を継承し、現在も最年少で34歳の職人が活躍。
「漁獲から加工、販売まで」をモットーにする、せたな町の有限会社マーレ旭丸(西田孝男社長、電話0137・87・3455)は、イカの加工品を商品展開。売れ筋は、厳選した北海道産のジャガイモと炊き上げた「じゃがいか」だ。
総務省の全国家計調査によると、昨年1年間で一世帯(2人以上)当たりが購入したホタテの数量は、過去10年間で最低だった平成23年をさらに下回る結果となった。100グラム200円を超える単価の上昇が消費減退につながったとみられる。
日高産ミツイシを原料に各種昆布製品を製造販売する、みついし昆布株式会社(新ひだか町、磯貝節社長、電話0146・33・2006)は、昨年から「みついし塩こんぶ」(20グラム)を店頭販売、お茶漬けやおにぎり、漬け物、サラダ、炒め物など幅広く活用でき好評を得ている。
日本昆布協会(田村満則会長)はこのほど、和食とだしについてのアンケートを実施した。それによると和食のユネスコ無形文化遺産登録は大半が「知っている」「うれしい」と回答、関心の高さがうかがえた一方で、普段使う「だし」は粉末・顆粒だし(かつお節)が最も多く、昆布は2番手。昆布に含まれる「うま味」が第5の味覚という認識も4割強にとどまった。
気仙沼市の株式会社阿部長商店(阿部泰浩社長、電話0226・22・6666)は、新商品開発に積極的に取り組んでおり、2月から同社グループ会社より欧州風風味の新商品スペインバル「ajillo×アヒージョ」シリーズの3種を全国販売する。昨年よりグループ各社の店舗などで試験販売して好評なことから、全国展開となった。
マダラは、活じめ出荷も増えている。荷受の推進活動に加え、価格評価も得て手掛ける生産者が道内各地に拡大。札幌市場への入荷は数量、金額とも年々着実に伸びている。
マダラの活じめは、平成16年にカネシメが生産者、荷主と連携して開始。翌年からマルスイも取り組んで、歯舞・昆布森・根室湾中部など道東をはじめ、日高・松前・ひやま・標津など道内各地に広がった。
「船上一本じめ」と銘打って、船上で生きているうちに血抜き・即殺処理した活じめ鮮魚のブランド化に取り組む標津町、標津漁協は17日、札幌市でマダラを使ったさばき方講習会を開いた。「身色がきれい」「生臭みがない」など「活じめ」の良さを消費者に体感してもらい、需要を喚起した。