近年、増加傾向にある北海道産のマフグを全国に売り込む画期的なプロジェクトが始まった。原料を提供する湧別漁協、それを加工するまるみ水産グループ・の印大吉水産(札幌市)、企画・販売に携わる株式会社感動いちば(札幌市)の3者が連携し、道産原料で道内加工・販売にこだわった「真ふぐ一夜干し」が誕生。オール北海道で商品化した付加価値を武器に、関係者一同、「多くの方に感動を届けたい」と意気込む。25日からクラウドファンディング(CF)で先行受付を開始した。
噴火湾の今季(2022年10月~23年5月)加工貝水揚げ計画(水産新聞社調べ)は、7単協(いぶり噴火湾・長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)合わせ昨季実績比12%減の4万9700トンとなった。いぶり噴火湾、八雲町を除く5単協が減産見通し。今季の成長度は例年より鈍く小ぶりで、耳づり1本当たりの歩留まりが低い傾向とみられる。
戸井漁協東戸井地区でミツイシ養殖に着業する芳賀浩平さんは今季、施設全6基に成熟誘導(人工的に子のう斑を形成させる技術)を用い生産された種苗を種付け、これまで順調に生育している。また、幹綱に農業用灌水チューブ(ポリエチレン製)=写真=を取り付ける独自の雑海藻対策も効果を発揮、一時大量付着した「アカグサ」もきれいに落ち、コンブの生育にとって良好な施設環境を維持している。
底建や小定置、ナマコのけた網、養殖・蓄用の網いけすなどさまざまな現場で導入されているYKK株式会社の漁網用ファスナー。耐久性に優れ、滑らかな動きと使いやすさを併せ持つのが特長で、定置ではたまり網などに装着、水揚げ作業の効率化と時間短縮に貢献している。同社では現場視察を通して漁業者のニーズを聞き取り、販売強化に努めている。
海中転落など海難事故の際に即座に救助を要請できるシステム「yobimori(よびもり)」の実証実験が23日、羅臼沖で行われた。システム開発企業の株式会社よびもり(福岡市)と、羅臼漁協や観光船業者など羅臼町の関係者ら約50人が参加。事故発生場所の迅速な特定、事故発生から救助までの所要時間短縮などシステム導入による人命救助の向上点を確認した。
ひやま漁協瀬棚地区のエビかご漁は、着業船によって日量の浮動が大きい操業を続けている。一方でシケが多い海況に悩まされながら、価格は高値傾向。着業者は今後の海況安定に望みを託す。
株式会社ニッスイは24日、2023年春・夏の新商品を発表した。「お客さまの多様化するニーズに寄り添い、食でWellness Lifeの実現に貢献します」をコンセプトに、「Healthy」「Smart」「Satisfaction」をテーマにした新商品43品、リニューアル品19品を開発した。一部商品を除き3月1日発売する。
東京都・豊洲市場で1月中旬から道南産のサクラマスの入荷が始まった。例年よりも早く、仲卸業者は「近年は漁期が早まっていると感じていたが、それでも今年は早い」と驚く。ただ、1月は鮮魚の引き合いが弱く、「釣り物でサイズも大きいが卸値は安い」と明かす。
協同組合塩釜水産物仲卸市場(宮城県塩竈市、坂本和正理事長)は23日、場内の飲食エリア「セブンストリート」などの9店で、平日朝に特別メニューを提供する「朝勝(あさかつ)」を本格的に始めた。2月末までの第1弾は冬の味覚のかき鍋や辛いラーメンといった「熱熱ぐるめ」を目玉に、集客が伸び悩む時間帯の利用拡大を図る。客の年齢層などを人工知能(AI)で分析し、販売促進に生かす取り組みにも着手した。
宮城県はまひ性貝毒の影響が長引くアカガイについて、県独自の出荷基準値を緩和する方針だ。今季は漁場の仙台湾沿岸と石巻湾の海域で、出荷がほぼできていない。村井嘉浩知事が23日の定例会見で「漁業者にとって死活問題。非常に深刻に受け止めている」と強調し、2月上旬に開催予定の貝毒対策連絡協議会で基準値の見直しを検討する考えを明らかにした。県が実施する貝毒検査では、1グラム当たり3.0マウスユニット(MU)を超えると1週間の出荷自粛を要請するという独自基準がある。1994年に設けられた。4.0MUを超えると1週間ごとの検査を3週連続で下回る必要がある国の規制値より厳しく、漁業者らからは基準緩和を求める声が上がっていた。