釧路市東部漁協のホッキは、今季から1隻増の6隻体制となり、全体の供給量が増えたことで3隻が地方送りを強化、販路拡大に注力している。発泡に貼る独自シールも作成し、船ごとに色分け。船名を売り込むとともに、責任出荷で品質の安定・向上につなげていく。
留萌管内でへい死・成育不良に陥っている地まき用稚貝の生産量は、当初の予想通り契約粒数の8~9割となる見通し。3月末から順次引き渡されるが、5~6割を出荷した後は各漁協とも契約先に差が生じないよう、残量を均等に出荷したい考え。
函館市漁協石崎地区の促成が順調に生育している。コンブの伸びは例年に比べ良好で、2月に続いた低気圧による大シケでも目立った被害はなかった。すでに間引きは終わり、今後施設の雑海藻駆除など手入れを進め、夏の収穫期に向け成長を促す。
浜中町が散布漁港内に建設を進めていたウニ種苗生産センターが完成した。年間300万粒の種苗を生産し、浜中・散布両漁協に供給する。両漁協が手掛ける養殖ウニ(エゾバフン)は東京・豊洲市場などで評価を獲得しており、自前の種苗生産体制の確立で放流数を増大。資源・生産規模の拡大を図り、漁家収入の安定を目指す。
函館市漁協志海苔地区で乾燥ワカメの生産が進んでいる。養殖を原料に2軒が着業。色味などに留意し、天日と乾燥機を使って仕上げる。着業する飯田勇さんは「乾燥させ過ぎもよくない。その見極めが難しいポイント」と話す。
枝幸漁協の越冬タラバガニ漁は、数量が昨季比3.1倍の74トンと好漁だった。加えて、堅ガニの浜値は序盤のキロ平均2800~2700円が右肩上がりで上昇、好値で推移した。
3月に開始した湧別漁協のニシン漁が好調なスタートを切った。序盤はサロマ湖の氷下待網で日量1軒5トン以上の豊漁となり、中旬以降は外海の刺網で1トン超えの船も。全体水揚量は20日時点で前年同期比6倍強と大幅に伸長した。サイズは中主体。浜値はキロ100円台前半で推移したが、23日以降は200円の高値を付けている。
JF全漁連と水産庁はこのほど、2020年度「浜の活力再生プラン」優良事例表彰を実施した。古平町・積丹町地区水産業再生委員会(積丹町分会)が水産庁長官賞を受賞、ウニの安定生産への取り組みやウニ殻を活用した循環型のコンブ増養殖、ブリのブランド化への取り組みが評価された。
岩手県山田町の船越湾漁協(湊謙組合長)が船越漁港内に建設を進めていた製氷・貯氷施設が完成した。4月の漁操業を機に本格稼働させる。旧施設は1977年製で、東日本大震災では搬送コンベヤーが被災。以後現在まで、漁船まで氷を人力で運ぶなど不自由を余儀なくされていた。それだけに新たな施設の完成に関係者は喜び、その活躍に大きな期待を寄せている。
宮城県漁協七ケ浜支所(七ケ浜町、運営委員長・寺沢春彦県漁協組合長)が、第7回グッド・アクションアワードの「Cheer up賞」を受賞した。東日本大震災後、ノリ養殖の協業化を推進。早期の事業再建を後押ししただけでなく、収益拡大や後継者育成などにつなげていることが評価された。寺沢運営委員長は「協業化実現は丁寧な対話のたまもの。担い手不足解消の参考になれば」と喜ぶ。