1月10日に始まった日本海沿岸の後志・石狩管内のニシン刺網は来遊の遅れで低調な出足となったが、27日過ぎから漁がまとまりだした。来遊遅れの挽回に期待がかかっている。
水産庁は1月30日、農林水産省会議室で記録的な不漁が続くスルメイカの2020年漁期の漁獲可能量(TAC)設定に関する意見交換会を開き、前年度より1万トン少ない5万7000トンとする案を示した。5年連続の減少で、TAC制度を導入した1998年以降で過去最低。「日本近海のスルメイカの資源量が大幅に減少しており、漁獲枠を抑え資源の回復につなげたい」(水産庁)としている。
日本鯨類研究所、共同船舶株式会社、日本捕鯨協会の捕鯨3団体は1月23日、31年ぶりに再開した昨季の操業を振り返りながら、操業形態や肉質が高い時期などを模索。商流の強化を図り、資源保護と経営の両立を目指す今年度の方針を示した。
北斗市のソネ食品株式会社(水山康平社長、電話0138・49・4662)は主力製品の原料・スルメイカの不漁を受け、函館産ブリを使った加工品の開発・販売拡大に挑戦を続けている。第2弾となる「みなみ北海道の焼き鰤(ぶり)」を昨年商品化、期間限定(1月29日~2月4日)で出店する札幌三越のイベントを皮切りに本格販売を開始した。
岩手アカモク生産協同組合(宮古市、髙橋清隆代表理事、電話0193・65・1315)は、市内の老舗菓子店と共同で、健康面での機能性が評価されている一年生の海藻アカモクを使ったホワイトチョコレートクッキーを開発し、商品化した。海藻独特の食感をあえて売りにせず、子どもでも気軽に食べられるクッキーからアカモクに関心を持ってもらおうという考え。ほんのりとした塩気がチョコの甘さを際立たせ、豊富な栄養素も摂取できる。食材としての無限の可能性を感じさせる新しい商品ジャンルだ。
今年度第2回青森県漁港漁場整備事業研修会(一般社団法人県漁港漁場協会主催)が1月23、24の両日、青森市内で開かれた。株式会社海中景観研究所(島根県松江市、電話0852・33・7820)の安藤亘専務は「藻場をつくる柱状礁」をテーマに講演。全国各地の沿岸海域と同様に、ウニの食害が原因とみられる「磯焼け」被害が深刻化する青森県で、藻場が造成できる自社製品の有効性を紹介した。
いぶり噴火湾漁協のカレイ刺網は、アカガレイが小主体で薄漁気味。浜値はキロ400円から下値60円と安値に傾斜し2月の休漁期間に入った。着業者は3月以降の水揚げに期待を寄せている。