道東のサンマ漁は近年にない不振の滑り出しだ。8月10日に操業を開始した大臣許可の棒受網船は同20日解禁の大型船の水揚げも26日に始まったが低調な出足。漁業情報サービスセンターによると、28日までの道東4港(花咲・浜中・厚岸・釧路)の水揚量(速報値)は575.7トンで前年同期の1割。水産庁の漁況予報で本格化が示された9月中旬以降の好転に期待がかかっている。
豊洲市場の荷受・東都水産株式会社は、鮮魚専門店大手の株式会社魚力と資本業務提携を締結した。魚力を処分予定先とする第三者割当による自己株式の処分を行い、手取金を魚力の普通株式取得資金に充当する。
農水省の地理的表示法施行(2015年6月)に伴い、西網走漁協は網走湖のシジミを「網走湖産しじみ貝」の名称で、地理的表示(GI)保護制度に申請した。他産地品との差別化による価格上昇や模倣品の排除などに効果があり、年内に登録される見通し。来年から登録標章(GIマーク)を添付し出荷する。
網走漁協のホタテ養殖漁家で、稚貝の分散作業にナノバブル発生装置が普及し始めている。手作業で行う振るい作業や移し替えた養殖かごを一時保管する水槽に使用し海水の酸素濃度を上げている。着業者は「内面着色が少なくなった」と効果を実感している。
全国の量販店、包装資材業者、鮮魚小売専門店など店舗運営のコンサルティングを手掛ける東京都渋谷区の有限会社西村研究室(西村弘代表、電話03・5361・6077)は、末端の流行を敏感に察知し、店舗スタッフの処理能力を加味した売り場や商品を考案。多様化する食文化に即した戦略で消費者の購買意欲を高める「技」を伝授している。