厚岸漁協(川崎一好組合長)はこのほど、全国初の49トン型サンマ棒受網漁船「第二十一福長丸」を新造した。厚岸町の運上船舶工業㈲が請け負った。建造費は4億8000万円。国費補助(漁業構造改革総合対策事業)を受けた。
アジアを代表する魚食産業国際見本市のジャパン・インターナショナル・シーフードショーが23~25日、東京ビッグサイト東7・8ホールで開かれる。大日本水産会(白須敏朗会長)主催で19回目。国内外850社以上が出展し、地域自慢の逸品「プライドフィッシュ」や簡便商材「ファストフィッシュ」など目白押し。世界で愛されるすし商材や新たなマーケットのハラル対応商材、関連機器・資材など8500以上のアイテムが集まり、熱気を帯びた商談を繰り広げる。
岩手県産養殖干し(本干し)コンブの初入札が4日、宮古市の県漁連北部支所で開催された。9994個(1個15キロ主体・192トン)が上場、10キロ当たり、長切は1等の大半が2万5371円、棒は1万3000円台中心となった。昨年初回比で長切は10~15%ほど、棒は5%程度上げる落札が多く一段高。
【尾道】業務用昆布を中心に加工販売する株式会社味昆(広島県尾道市、山本哲治社長、電話0848・56・1445)は5月末、昆布の粒や粉末、スライス・パン切りの刻み(ウエット・ドライ)といったほぼ全製品を対象に大日本水産会の「水産食品加工施設HACCP認定制度」認証を取得した。衛生管理や防虫対策を徹底するなど認証取得を見越して建設した第1・第2工場、低温倉庫をベースに、チェック体制を細分化するなどソフト面も強化。高品質で安全・安心な各種製品を供給していく。
北海道立水産高校3校が使用する実習船「若竹丸」が完成し、10日、船籍港の函館市で竣工記念式が行われた。大型化、船型変更などで先代船より居住空間を広げ、遠洋マグロ延縄漁を中心に1カ月以上に及ぶ長期乗船実習での生活環境、学習機能を改善。漁労設備なども充実し、作業の安全性を高めた。北海道の基幹産業・水産業、海洋関連産業の現場で即戦力となる人材養成への活躍が期待される。
宮城県のカキ採苗は10日まで、松島湾の鳴瀬地区などと石巻湾の渡波地区から荻浜湾まではおおむね良好な付着、牡鹿半島の狐崎~小渕地区は原盤を投入できないでいる。販売用の生産が多い渡波と鳴瀬は厚種主体に十分に供給できる見通しだが、狐崎~小渕の動向によっては県外向けに影響が及ぶ可能性がある。
稚内漁協のスルメイカの水揚げは前年同期の15倍と好調だ。来遊時期が例年より2週間ほど早く、7月上旬から水揚げが始まり、7月単月で前年実績(7~10月末)の3割に達した。8月上旬は多い日で発泡1万箱以上を水揚げ。組成は7月には25~30尾入れと例年より小型だったが、8月に入って20尾入れが見えだした。
カニなど卸・加工の株式会社札幌大成(札幌市、作間健太郎社長、電話011・633・8020)が水産具材5種などを使って製造する総菜「北海道 海鮮ねばねば ぶっかけ爆弾」。平成27年8月の発売以来、通販・ギフトを中心に扱われてきたが、ラーメンチェーン「北海道らーめん奥原流 久楽」の本店(札幌市中央区北2条西1丁目)が7月下旬から丼メニューに採用。同店を皮切りに業務筋の販路開拓に取り組んでいく。
戸井漁協東戸井地区の芳賀浩平さんは、自ら設計したこだわりのコンブ乾燥室と作業場で製品化を進めている。1階乾燥室の天井を高くしたのが特長。扇風機や移動式乾燥機の配置も工夫して温風を循環させるほか除湿も徹底、「空間を最大限利用」してコンブをむらなく乾かす。また2階作業場との乾燥コンブの昇降は、小型つり下げ式巻揚機にコンパネをつるした荷台で行うなど工夫。作業効率化と労力軽減を図っている。
鹿部漁協のツブかご漁は、堅調だったハシリから半値近くになり、着業者は観光シーズンを迎えた今後の需要増に期待を寄せている。水揚げは例年並み。