散布漁協の成コンブ漁が漁期後半を迎えている。6日現在の操業日数は、昨年より7日多い21日。着業者らは「まずまずの日数。今後も順調に出られたら」と話し今後の水揚げ上積みに意欲。品質は漁場や銘柄でばらつきがあるようだ。
7月5日に解禁しナガコンブを水揚げ。8月20日にねじり採りが解禁となりアツバも採取している。今季は最盛期の7月20日から悪天候で約2週間沖止めが続いたものの「盆後に出られた」(着業者)ことで、昨年を上回る出漁日数で後半戦に入っている。
岩手県南部でホタテ採苗が5日前後から広域化し、稚貝確保に不安定な浜が出ている。広田地区の南浜(広田湾)ではコツブムシの食害で県北から採苗器ごと移入し、この稚貝を加えて間に合わせたり、地種だけで確保を見込む生産者も。越喜来漁協の崎浜地区は付着種苗の不足で北海道産の移入が増えそうだ。吉浜漁協管内は順調に進む。
広田南浜では採苗前、コツブムシの大量発生で食害の深刻化に不安を強めた。このため、6人の生産者全員が事前に県北から採苗器を100袋ずつ移入した。
最初に採苗した1人は移入を加えて必要量を確保し早めに終えた。5日から採苗する漁家が増えると、移入種苗を使わなくても賄えそうなところが出てきた。
広田湾漁協広田支所ホタテ養殖組合の藤野勝利組合長は「ふたを開けたらぎりぎり間に合いそうだ。5月に2回に分けて入れた種袋(採苗器)の1回目はコツブムシの食害がひどいが、2回目は少ない」と話す。心配した割にある程度採れそうだが、採苗器を分けず1回で入れた人は微妙という。
日本昆布協会(大西智明会長)は7月31日~8月5日、2年ぶり3回目の産地見学交流会を実施した。会員企業社員や昆布大使ら約25人が参加。今回も稚内を皮切りに羅臼、歯舞、浜中、釧路、えりも、南かやべの主産地を訪問。水揚げや乾燥現場を視察したほか、異物混入対策や作業省力化など産地の取り組みも学び、研鑽を積んだ。
道漁連経由で道産魚介類を取り扱う全国の卸や商社でつくる「道ぎょれん会」の秋季取引懇談会が8月29日、東京都内で開かれた。シーズン入りした秋サケの親製品やいくら、ホタテ製品の商戦展望について情報交換した。
宮城県水産技術総合センター内水面水産試験場は8月25日、同県の秋サケ本年度来遊予測を公表した。108万尾で昨シーズン(100万尾)をやや上回るが、昨シーズンが記録的な不漁だけに来遊数回復は今季も望み薄といえそうだ。
中標津町地方卸売市場を管理運営する中標津地方魚菜㈱(久本眞一社長、電話0153・72・3392)は昨年再整備した新加工センターを基盤に窒素生成システムを活用した干物の商品展開に力を入れている。併せて簡便、即食など消費者ニーズを踏まえた新商品の開発も進めている。販路では国内に加え、道の輸出拡大戦略と共同歩調で、タイなどアジア圏の市場開拓にも乗り出す。
東しゃこたん漁協美国地区浅海漁業部会(白川浩治部会長)は今年、キタムラサキウニの陸上蓄養試験に乗り出している。観光客の多い夏の需要期に安定した供給体制を確立するのが目的。水揚げしたウニを蓄養できる期間や個数を調査。7月24日に開始し、8月28日に実施した身入り調査では色味は天然と差はなく、順調に経過している。
今春に耳づりした森漁協の加工貝は、例年以上にへい死が少なく順調に成長している。8月中旬のへい死率は3~6%と圧倒的に低く、髙瀬由紀雄部会長は「生産回復が期待できそう」と安どしている。
昨春地元の高校を卒業した南かやべ漁協の本間海飛さんと石川明将さんは、漁師になり2年目の夏を迎えた。天然コンブなど家業に加え、定置の乗組員としても働く忙しい毎日を過ごすが「漁師の仕事は面白い」と充実。降り注ぐ太陽の下、将来の浜を担う若手2人は漁業の道を着実に歩んでいた。
8月29日早朝の北朝鮮のミサイル発射に対し、道の高橋はるみ知事、道漁連の川崎一好会長、大西正紀えりも町長らが30日、小野寺五典防衛大臣を訪問、北朝鮮に毅然とした態度で臨むよう緊急要請を行った。