岩手県は新年度、津波から漁船を避難させる漁協などのルール作りを支援する。養殖作業や操業中の船が予測される津波の高さや到達時間により、沖に逃げるか漁港に戻るか、近場の陸地に着け乗り捨てるかを判断できるようなルールを想定。東日本大震災の教訓を生かしていく。
有限会社玄洋社(山口県下関市)はアンコウの商品化に乗り出した。地元の沖合底引網漁業船団の協力のもと、これまで培ってきたフグ関連の商品開発のノウハウを投入。フグだけではない、下関アンコウの認知度向上と消費拡大を図る。
新たな漁業資源・加工原料として関心が高まっているトビイカ。その加工利用方法を長年研究している青森県産業技術センター食品総合研究所の中村靖人水産食品開発部長は「品目で向き不向きはあるが、数量や価格などの条件が整えば代替原料の選択肢の一つになる」との見解を示した。
いぶり噴火湾漁協の有珠支所では、アイナメの活出荷がキロ1300円の好値を付けている。昨年より200円ほど高値形成。高鮮度出荷に力を入れており、仕向先は関西中心に大半が本州送りという。
釧路昆布普及協議会(山崎貞夫会長)は11日、釧路プリンスホテルで「くしろ昆布フォーラム2017」を開いた。料理研究家の星澤幸子さんが昆布の健康効果などについて講演。また昆布料理を実演調理、集まった市民ら約300人に「昆布をアクセントとして、うま味として毎日使って」と呼びかけた。
一般社団法人北海道水産物荷主協会(会長・宮崎征伯㈱山十前川商店社長)は14日、札幌市のホテル・ロイトン札幌で第53回全国水産物大手荷受・荷主取引懇談会を開いた=写真。統計史上最低の80万トン台に急落した昨年の北海道漁業生産が示した気象変動リスクなどを受け止めながら、水産物の安定供給に向け産地と消費地の連携強化で新たな活路を見出していくことを確認した。
宮城県の養殖ギンザケが石巻市場に13日初上場され、1000円超の高値でスタートした。平均約1.3キロで例年の滑り出しより大きめ。17日には活じめ処理した「みやぎサーモン」の水揚げも始まった。これまでへい死も少ないといい、良好なシーズンが期待される。みやぎサーモンは5月に国のGI(地理的表示)保護制度への登録が見込まれ、これに向け弾みがつくハシリとなっている。
全国沿岸漁民連絡協議会(JCFU)と21世紀の水産を考える会は9日、東京・永田町の参議院議員会館でフォーラム「沿岸漁民の視点からクロマグロの漁獲規制を考える」を開き、「漁獲枠が少な過ぎる」や「適切な所得補償を」など規制の見直しを訴えた。漁業者ら170人が参加した。
岩手県産ワカメの初入札が14日、大船渡市の県漁連南部支所で開催された。ボイル塩蔵は6524箱(1箱15キロ・98トン)上場、芯抜き1等の10キロ1万5500~1万4000円中心など、昨シーズン初回を1~2割上回る落札が多くなった。先行する宮城産入札から高値が予想されたがそれ以上との受け止めがある。実入り向上とともにさらに上げそうで、早くも消費が懸念され始めた。