道漁連経由で道産魚介類を取り扱う全国の卸や商社でつくる「道ぎょれん会」の秋季取引懇談会が1日、東京都内で開かれた。輸出環境変化に伴い内販促進が鍵を握る秋サケの親や輸入原卵の影響を受けるいくら、極端な無い物高に直面するホタテ製品の商戦に向け熱心に情報交換した。
宮城県漁協志津川支所のカキ生産グループが試験養殖する「あまころ牡蠣」に弾みがつきそうだ。天然採苗のシングルシード(一粒種)養殖で、今季の種苗を豊富に確保できる見通しとなった。これまで2年のチャレンジで生産技術はほぼ確立。未産卵となる1年養殖の殻付出荷に向け、採苗分散から事業化が期待される。
湧別漁協のけた引漁は2日現在、累計1万3733トンを水揚げし計画の5割を超えた。最終的な今季計画量は前回修正した2万5000トンのまま。計画達成に向けて船団12隻が操業を重ねている。
ホヤのビール「海鞘エール」=写真=が好調な売れ行きだ。宮城県南三陸町の㈱ヤマウチ(山内正文社長、電話0226・46・4976)が8月25日に販売開始、同月末までに1000本を超えた。岩手県の地ビールメーカーが製造過程で志津川湾産マボヤの煮汁などを加えて生産。ホヤのように赤く、「ほのかにホヤの味がする」と評判だ。
道漁連は8月末、平成27年度道産コンブ生産予想を6月末に示したものから約430トン下方修正し、1万7371トンとした。前年度実績比4%減。平成17~26年の10カ年平均と比べても5.5%下回る。
紋別漁協のマス小定置は、低調な水揚げで終盤を迎えた。お盆明けの9000尾が日産最高で、1万尾超えがないまま9月に突入。着業者は物足りなさを感じつつも、増えてきた秋サケの好漁に期待感を膨らませている。
えりも以西海域栽培漁業振興協議会は、10、11月、札幌のホテルなどにマツカワを無償提供し、宿泊客に食べてもらうイベントを初めて開く。旅行専門誌ともタイアップし、情報発信。マツカワの知名度アップと消費拡大につなげて、魚価向上を目指す。
釧路のスルメイカ釣漁は、出足から前年を上回る水揚げで推移、ピークの8月後半は100隻以上が集結し、3万箱を超える日もあった。釧路管内いか釣漁業協議会のまとめによると、1日現在で前年同期比4.2倍の2318トンを水揚げ。ただ、8月末ごろから道東太平洋各海域に漁場が形成され、釧路に集結していた船が各港に移動。花咲を中心に釧路、広尾など各港に散らばり操業している。
シケが多い冬場の日本海は、天候の回復を見計らって操業、短時間で水揚げしなければならない。特に近年は冬季に異常気象でシケが連発し、漁業経営を圧迫する中、神恵内村川白地区の和光丸(4.9トン)の阿部正行船主は、4~5時間で操業できる「カスベ掛け延(はえ縄)」に着業。カスベ、ソイ、アイナメなどを水揚げし、収入確保に努めている。漁具・漁法を聞いた。
北海道の秋サケ定置が開幕した。今季の生産は引き続き、12万トンと低水準の予想。一方、消流環境は、繰越在庫の消化が順調に進んで漁期入り。ただ、中国の加工業者の経営難などが取り沙汰され、原料輸出に停滞感を抱えている。商戦の見通しや流通対策の重点について、道漁連の重岡德次代表理事常務に聞いた。(詳細は本紙にて)