宗谷漁協のホタテ加工場はことし株式会社ニッコー(釧路市)の連続式シルクアイスシステム「海氷」を導入した。日産2トンのシャーベット状のシルクアイスを製造。ボイルしたホタテの冷却に使用し、品質向上効果を発揮している。
岩手県南部の綾里~新おおつちの7漁協で5日、アワビが初開口(出漁)となった。出荷は合わせて20.121トン(1号品)、昨年の7漁協初回合計を65%上回った。だが、これは昨年初回の採取条件がよくなかった吉浜~新おおつちの5漁協で大きく増えたためで、資源減少が心配された。水温低下による好転も期待された。
官民一体でブランド化に取り組む「釧路ししゃも」。近年水揚げは不安定だが、資源管理・増大対策を徹底しながら、地域団体商標の活用、商品開発など消費拡大へ着実に歩みを進めている。今季のこぎ網漁が解禁となり、「ししゃもの日」の7日から釧路市内の飲食店でシシャモ料理が楽しめる恒例の「釧路ししゃもフェア」も繰り広げられている。
食品、衣料、生活用品などを販売する総合スーパーの不振が続く中、全国一律から地域密着の品ぞろえへ転換を進めている株式会社イトーヨーカ堂(東京都)。札幌市をはじめ北海道の店舗もことしに入って食品売り場を中心に改装などを実施し活性化。生魚の対面販売、地域ブランドの取り扱い、かまぼこ店誘致など水産分野も強化し、実績が出始めている。ヨーカ堂の水産品販売戦略にスポットを当てた。
凍結から2カ月保管、解凍して作ったサバの刺身。左はブライン凍結で、上がマイナス20度保管、下が同60度保管。右は気流凍結で、上が同20度保管、下が同60度保管。同60度保管は血合い肉が赤く、透明感がある(青森県産業技術センター食品総合研究所提供)
脂乗りのいい青森県八戸方面のサバが周年、刺身で食べられそうだ。寄生虫アニサキスを死滅させるとともに高鮮度で凍結、保存する技術が開発され、この秋にも商品化、試験販売される見通しだ。尾を切って脱血、活じめすることで、いっそうの品質アップも期待される。
スモークサーモンのブランドメーカー・王子サーモン株式会社(本社・東京、佐藤徹社長)は30日、大丸札幌店地下1階に直営店をオープンさせた=写真。百貨店への出店は東京都内で2店舗を展開してきたが、北海道内は初。サンドイッチなども提供し、スモークサーモンの新しい食べ方や調理方法などを発信していく。
10月25、26日に北海道沿岸を襲った低気圧の影響でオホーツクや根室海峡などで定置網に被害が発生、操業を切り上げる漁場が出ている。9月から10月上旬にかけて盛漁期に相次いだ台風・低気圧による被害に追い打ちをかける状況で、今季の秋サケ漁は最悪のシーズンとなっている。
鵡川漁協と日高管内3単協(ひだか、日高中央、えりも)のシシャモこぎ網は今季、昨年まで午後3時終了だった操業時間を正午までに短縮した。未成魚の保護が目的。従来午前操業を続けてきた鵡川が各単協に呼び掛けた。
えりも町の株式会社マルデン(伝法貴司社長)は、対米HACCPの認定取得に向け、えりも本社工場の加工施設を改修、併せて冷蔵庫を増築した。衛生管理の高度化、原料の保管機能を整備。主力の秋サケをはじめマダラ・スケソ、タコなど前浜で獲れる魚介類の付加価値加工、安定供給体制の強化で、国内、海外市場への販売促進に臨んでいく。
日本昆布協会(田村満則会長)は10月29日、大阪市内のホテルで例会を開き、本年度の消流宣伝事業や輸入昆布(次週掲載)、8月上旬に実施した産地見学・交流会などについて報告した。