新星マリン漁協(山田徹組合長)のニシン刺網が今季、久しぶりの高水準だ。臼谷地区で3月中旬に4トン台の近年にない日産を記録。鬼鹿地区でも3月下旬からまとまった水揚げが続き、4月13日現在の水揚げは前年実績比5倍の16.2トン。道水産林務部の集計によると、平成21年(最終実績19トン)以来6年ぶりに15トンを超え、浜は好漁に活気付いた。
岩手県大船渡市の水産加工業・鎌田水産株式会社(鎌田仁社長)の大型サンマ棒受網・第18三笠丸(199トン)が14日、今夏の北太平洋海域でのサンマ資源調査に向け、同社本社前の同市赤崎町下蛸ノ浦の漁港を出港した=写真。国立研究開発法人・水産総合研究センター開発調査センターの平成27年度海洋水産資源開発事業の用船で活躍する。
岩手県産ワカメの南部地区第3回入札が大船渡市の県漁連南部支所で16日に開催され、ボイル塩蔵の価格が高騰気味となった。前回入札を10%前後上回る落札が多く、芯抜1等は1万円超えが続出。品質は前回より下がっていたが、シーズン終盤を迎えて大幅な増産見込みが崩れる中、買受人は確保に強い意欲をうかがわせた。
松前さくら漁協白神地区で、3月からアワビ挟み採り漁が行われている。今季は漁場の海藻繁茂が少ないことで採取条件が良く、着業する鳴海政樹さんは「上々の水揚げ、サイズも良型」と喜ぶ。
宮城県のコウナゴ(イカナゴの当歳魚)が豊漁、好値だ。石巻市場では4月、火光利用敷網約40隻が1日50~100トンを水揚げ、350~250円平均となる日が多い。サイズは40ミリ中心で、漁場形成が例年になく安定している。水温が低く成長が遅れ気味で、漁、価格とも大型連休明けごろまで期待できそうだ。
第51高砂丸でエビ漁を営む羽幌町の有限会社蝦名漁業部(蝦名弥社長、電話0164・68・7777)は昨年6月、水産加工・販売部門「海の人」を立ち上げ、水揚げ日本一を誇るナンバンエビ(甘エビ)の全国発信に乗り出している。漁家伝承の味「酒蒸し」を商品化。道産食品のトップブランド「北のハイグレード食品+(プラス)」の選定も弾みに、各方面に売り込んでいる。
羅臼漁協の嶋祐輔さんが5~6月の養殖間引きコンブを提供し、北海道メンフーズ㈱(札幌市、須貝昭博社長、電話011・252・9655)が販売する「羅臼昆布ラーメン」が好評だ。
福島吉岡漁協の小入羽忍理事(指導漁業士)は、投網後1時間で揚げる“究極の日網”でホッケ・メバル刺網に着業している。メバルやソイは発泡詰めした後も生きており、「釣りで漁獲した魚のようだ」と評価されるほど鮮度は抜群。加えて、魚体に網跡が付かず見た目もきれい。短時間操業のため網地が傷みにくく、経費削減にもつながっている。
岩手県産ワカメの地区別第2回入札が南部で6日、北部で7日に開催された。ボイル塩蔵は、上場が合わせて3万5914箱と増加。芯抜1等は北部が9000円台後半中心と前回入札よりやや上げ、中芯は南部も含め全量が3000円を超え高騰。上場は次回入札(16、17日)までがピーク、冷水接岸で懸念された色は水温上昇で最終入札(29日)まで保つとみられる。