岩手県大船渡市の志田工業(志田優社長)は、電動自動制御のワカメ中芯裂き加工用機械「わかめ剣山機・飛竜」の1号機を完成させた。無段階変速機能で太さは自由自在。剣山裂き作業の大幅な効率化に貢献する機器として注目を集め、大手業者からの見積もり依頼も入り始めている。
網走漁協のタコ箱漁は、盛漁期に入り7月2週目から上向き始めた。1隻日産1.5トン前後を水揚げ。6月は例年ベースに戻ったが今季は出足好調で、6月末水揚量は昨年の2.4倍に達している。
解禁から1カ月半が経過した北海道沿岸スルメイカ漁。日本海側の主漁場は桧山沖に形成され、外来船を含め100隻以上が操業する。ひやま漁協全体の水揚げは14日、158隻2万4000箱に達し最盛期を迎えている。一方、太平洋側は三陸・久慈沖が主漁場だが、道東・釧路でも15日に水揚げが始まった。
大手水産会社の㈱極洋(多田久樹社長)は15日、道内の取引先で組織する北海道極洋会を札幌で開き、今期の事業方針を説明した。冷凍食品事業では4月に専門部署を立ち上げ、家庭用冷凍食品にも参入した市販品の拡販を進めていく。併せて、業務用、家庭用の基幹工場として宮城県塩竈市に新工場を建設する。
岩手県久慈市の㈲北三陸天然市場(小笠原ひとみ社長、電話0194・61・1116)は、久慈近海で水揚げされた魚介類を「潮騒の一夜干し」シリーズで商品展開している。塩分を控え、「低温除湿乾燥製法」でふっくらとした食感に仕上げているのが特長。「北三陸の魚の味をそのまんま味わってもらう」自慢の逸品として広くアピールしている。
北海道の秋サケ来遊予測で河川そ上数が親魚捕獲計画を下回る見通しが示されている日本海中・南部地区の漁業者は今季、解禁(石狩管内9月1日、後志・桧山管内同3日)から自主規制措置を実施する。垣網の不設置などで2週間水揚げを遅らせ、減産覚悟で親魚確保に万全を期す。
利尻漁協のウニたも漁は水揚げが伸び悩んでいる。海藻の大量繁茂でウニが見つけにくい漁場が多く、着業者は採捕に苦戦。一方、浜値は水揚げとロシア産の輸入量減少などで、キロ1万円後半の好値を付けている。
岩手県産養殖素干しコンブの初入札が15日、宮古市の県漁連北部支所で開催された。重茂、田老町の両漁協が9155箱(1箱10キロ)を上場、主体の黒長切が両漁協産とも1万1000円を超え史上最高値となるなど、全品目が昨シーズンの相対販売価格を上回った。入札移行で競争原理が働いたとの見方がある。
一般社団法人岩手県栽培漁業協会(大船渡市)は16日、ナマコ種苗の大震災後初となる生産に向け種市事業所(洋野町)で採卵、授精を開始した。30ミリに飼育し11月から来年7月までに30万個を出荷する計画だ。被災から復興に向かい、漁協の種苗放流意欲の再燃に応えていく。
湧別漁協のけた引漁は、ハシリから1隻日産20トンペースで順調な操業を重ねている。12日現在で6000トンを水揚げした。
操業海区はD海区。12隻で日産240トンの水揚げペース。ことしの生産計画は昨年実績比で14%減の3万2000トン。