羅臼漁協の小定置は、カラフトマスの水揚げが低調のまま終盤に入った。嶋祐輔小定置漁業部会長が「ここまで獲れないのは初めて」というほど漁は薄く、出漁を2、3日に1回に抑える着業者もいる。
進水披露で下蛸ノ浦漁港に入る第15三笠丸(左)と第21三笠丸
岩手県の鎌田水産株式会社(鎌田仁社長、大船渡市)は8日、進水した大型サンマ船第15、第21三笠丸の2隻を地元の下蛸ノ浦漁港で披露した。同社の大型サンマ船は4隻となり、20日に北海道の花咲、釧路両港から出漁。今季は水揚げと合わせ、加工処理でも1万8千トンと倍増を目指し、両翼で羽ばたく。
定置船に搭載した手動式活じめ機
余市郡漁協の定置業者・共栄丸漁業部(中島辰造代表)は今季から活じめ機を定置船に搭載し、ブリの船上活じめに取り組んでいる。
北海道定置漁業協会宗谷支部(佐藤勝治支部長)と枝幸水産加工業協同組合(永澤二郎組合長)は、水産エコラベル制度「マリン・エコラベル・ジャパン(MELジャパン)」の認証を取得した。9~12月の秋サケ定置漁獲物が対象となる。
北海道沿岸のスルメイカ釣漁は8月も依然低調な水揚げが続いた。道東は7月下旬から釧路沖で漁場が形成されたが水揚量は安定せず、道東4港(釧路、花咲、厚岸、広尾)の19日現在累計数量は前年同期比4割減。一方、日本海側は、後志管内で6~7月の水揚量が昨年を上回ったが8月は減少。唯一ひやま漁協が好調を維持、8月も日産3000~5000箱を水揚げしている。
日本昆布協会(会長・田村満則ヒロコンフーズ株式会社社長)は8月4~9日、初の「北海道昆布産地見学・交流会」を実施した。産地視察で見識を高め、消費拡大や製品開発・改良につなげることなどが目的。田村会長、山口英孝副会長(株式会社山口眞商店社長)をはじめ、関西中心に会員企業20社26人が参加。稚内を皮切りに羅臼、歯舞、浜中、厚岸、えりも、南かやべの各浜を訪問し、意見交換や生産現場を視察したほか、懇親会で浜との交流を深めた(同行取材・鈴木亮平)。
今季の秋サケ商戦を展望する全国大手荷受・荷主取引懇談会が5日、札幌市のホテル・ロイトン札幌で開かれた。商社からの現況報告などを通し、世界のマーケット拡大で、海外産地から日本への仕向けシェアの低下など鮭鱒・魚卵の需給構造の変化を再確認。商品開発、業界挙げた宣伝活動など道産秋サケ製品の価値向上や消流安定策を探った。
岩手県水産技術センター漁業資源部は4日、本年度の同県の秋サケ回帰予報を公表した。230万~607万尾、7006~1万9925トンと予測し、震災年級(平成22年度)が主群の4年魚で回帰することを考慮すると、予測範囲の下限に近づく可能性が大きいとした。下限だと尾数、重量とも昨年度の半分にも届かない不漁となる。
えりも漁協の平野正男組合長は、作業省力化を図る漁業用アシストスーツ「タスカル」を装着しコンブ漁に着業、腰への負担が減るなど効果を実感している。
同スーツは背中のアシスト材の復元力が上半身を持ち上げる方向に作用、前かがみ姿勢の作業が楽になる仕組み。軽量で簡単に装着できることも利点の一つだ。
水産総合研究センター北海道区水産研究所さけます資源部によると、本年度の全国秋サケ来遊数は昨年度を下回る見込み。昨年度は5187万尾と4年ぶりに5000万尾台に乗せた。