枝幸漁協のミズダコ漁が好調だ。数量は昨年の2倍、金額は1.8倍に達している。
同漁協によると、タコ箱、いさりを含めた8月24日現在の累計数量は、前年同期比2倍の794トン。すでに当初計画を59%上回っている。
枝幸漁協のけた引漁は順調に操業を重ね、今季計画量の7割に到達した。8月の盆明け以降は、徐々に獲りにくくなっており、9月からは作業時間や八尺を引く距離を伸ばすなどして上積みを図る考えだ。
日本海のウニ漁が不振だ。資源の減少に加え、天候不順で休漁の頻発も影響。特にエゾバフンが低調。一方、浜値は高値形成となり、札幌市場の卸値も品不足で高値に張り付いている。
「豊富なメニューと新鮮・旬の魚が自慢です」。道の駅「知床・らうす」深層館にある「羅臼の海味 知床食堂」は、前浜産魚介を味わえる人気店だ。社長の野村浩司さんは元漁師。定番の海鮮丼や焼き魚・煮付け定食に加え、現役時代に食べていた「漁師めし」もメニュー化。観光シーズンは店前に長い列ができる。
南かやべ漁協のコンブ水揚げは、天然が順調操業が続き、不漁だった昨年を大きく上回る見通しだ。促成は一部の浜で台風後に被害が出たが、平年作を見込む。一方、昨年大減産となった2年養殖は、今季も低水準の水揚げとなりそうだ。
羅臼漁協の天然コンブが終盤を迎えている。今季は上側(半島元側)・下側(半島先側)ともに繁茂。加えて操業も順調で、「低調だった昨年の倍以上採っている」と話す着業者も。組合全体では平年作(130~150トン)を上回る見通しだ。
養殖コンブは盆ごろに終漁した。総体的に実入りが物足りなかったことに加え、流氷被害もあり、計画(110トン)を下回る見通しという。
宮城県石巻市で「たらこ専門メーカー」として知られる湊水産株式会社(木村一成社長)は8月、新工場と「直売店みなと」を併設した新社屋の建設工事が完了し、業務を開始した。衛生管理を徹底した生産施設とおしゃれな雰囲気の店舗が好評。
オホーツク海けた引漁は、各漁協で7月下期~8月上期の値決めが行われ、大半が100円台半ばの高い水準を維持。原貝の歩留まりはピーク期を迎えているが12%を超えたのは猿払村、頓別、枝幸、雄武の4単協。アソートは3S~5Sが中心サイズとなっている。
道東沖のサンマ漁は、全さんま所属の棒受網船が10日の小型船を皮切りに操業を開始し、20日までに道東4港で昨年の2.6倍に当たる1396トン(流網含む)を水揚げした。魚体組成は7割が大型魚。20日出漁した主力の大型船は25日に初水揚げする予定で、今後の上積みに期待が掛かる。
「さしみ鮭」で知られる札幌市のサケ加工・株式会社丸亀(若月英晶社長、電話011・611・8331)は、7月に冷風乾燥機を導入し、ホッケ、ソウハチなど道産魚を使った干物の製造販売を強化している。うま味、ふっくら軟らかな干し上がりなど高品質を追求。自社店舗で日々干したてを提供し、集客力の向上、新規顧客の獲得に臨んでいる。