「百年かけて百年前の自然の浜を」を合い言葉に、道女性連が提唱する「お魚殖やす植樹運動」で、道漁連は22日、石狩管内当別町の道民の森内にある「記念の森」で毎年恒例の植樹を行った。道運動のシンボル的な行事として、平成10年から実施してきた同森での植樹活動は本年が最終。全道10地区の女性連会長らがミズナラなど約800本の苗木を植えた。
道漁婦連(現・道女性連)の創立30年を記念し、漁協女性部が全道一斉に「お魚殖やす植樹運動」を開始したのが昭和63年。その後、「森を育てることで海も豊かになる」という理念の下、漁協や市町村ぐるみの森づくり活動へと発展。昨年までの20年間で、道内の森林に植えられた苗木は80万本を数える。
このうち、記念の森での植樹は今年で11回目。道から土地の提供を受け、漁業者による植樹活動のシンボル的行事として実施。全道10地区の女性連が毎年順番で参加し、これまでに約11㌶に約1万本を植え、同森内を樹木で埋めた。
植樹に先立ってあいさつした道女性連の新谷恭子会長(北見地区会長)は「これまで植えてきた木が緑の葉をゆらせているのを見て感動。わが子を育ててきた思い。これからは育樹にも力を入れていかなければ」と語り「森づくりで緑豊かな北海道となり、安全・安心な魚が食卓に上ることを期待している」と述べた。
この日は、各地区の女性連会長のほか、道や漁協系統団体、コープさっぽろ植樹・みどりグループ、苗木購入費用を寄付した北海道水産土木協会などから約50人が参加し、樹齢500年の日本一の「キハダ」(通称・青山の大しころ)を囲むように植樹。「大きく育って」などの願いを込めながら、一本ずつ丁寧に苗木に土をかけていた。
道漁連では、来年度以降の植樹行事について「道から新たな場所を提供してもらって続けるか、育樹活動に切り替えるか、など今後検討していきたい」としている。
新谷会長以外の道女性連参加者は次の通り。
▽小林佳子副会長(渡島地区会長)▽平賀由喜子副会長(根室地区会長)▽加賀昭子理事(小樽地区会長)▽内海光子理事(胆振地区会長)▽南政子理事(釧勝地区会長)▽板谷富子理事(宗谷地区会長)▽嶋本ひろ子理事(留萌地区会長)▽古館丸子監事(桧山地区会長)▽住岡操監事(日高地区会長)
※記事の詳細は週刊水産新聞紙面をご覧ください。
(2008年05月26日付)