新規就業者の確保・定着には資金や技術習得の支援などに加え、ハラスメント対策やCSR(企業の社会的責任)なども重要要素になっている。また、小・中・高校など学びの場で漁業に触れる機会を得られても就職先はより良い求人条件を求め、別の業界に進むケースも少なくない。漁業人口や生産量の減少が止まらない中で、若者をはじめ就業志望者は業界の宝。担い手確保や育成を担う各機関ではその宝を発掘、未来につなぐため、それぞれの活動に取り組んでいる。全国漁業就業者確保育成センターは、漁業会社や漁業を営む個人(漁師)を対象に“サポーター”と位置付ける一般会員枠を設けている。担い手の確保や育成を目的とする同センターの活動に賛同する会員を募るもので、働き方改革などに取り組む組織・個人が条件。サポーターを巻き込んで漁業界全体で働きやすい環境を生み出す狙いがある。センターのホームページでも紹介。小・零細企業や個人でも、アクセス数の多い同サイトを通じて、就業希望者へ情報発信できる。参加条件に合致したことを公表することで、特に水産高校の教諭や家族が安心して就職を促せるメリットも生み出す。