南かやべ漁協の促成は、順調な水揚げが続き漁期終盤を迎えている。おおむね実入りは良好。例年に比べてコケムシの付着も少なく「近年にないくらい良質なコンブ」と話す着業者も。同漁協は「計画数量の2500トンは上回る見込み」としている。
礼文島の天然コンブ漁が最盛期を迎えている。島全般的に低調だった昨年を上回る繁茂状況。良好な地区もあり増産に期待がかかる。香深・船泊両漁協とも自由操業に入っており、着業者は「この後もナギが続いてくれれば」と願う。
礼文島の養殖コンブは、大半の着業者が水揚げを終え、徐々に製品化に移行している。実入りは漁家でばらつきがあり「近年にないほど良かった」との声もある。
羅臼漁協の天然コンブは、昨年を上回る繁茂状況で増産に期待がかかる。ただウニの食害が例年以上に多く、着業者は「傷ものが多くなりそう」「ウニの多い漁場を避けて採取している」などと話し一様に厳しい表情を見せる。実入りは漁場でばらつきがある。
道昆布漁業振興協会は、コンブの異物混入防止を啓発するタオル(縦34センチ、横84センチ)を作成した。道産昆布のイメージキャラクター「こんぶらこ」が「整理・整頓・清掃」を呼び掛ける内容。7月下旬から各漁協を通じ漁業者に配布していく。
道南・本場折浜で促成の水揚げが最盛期を迎えている。各地区部会長によると昨年に比べて実入りはいまひとつ。ただ「だいぶ入ってきた」との声も。今シーズンは雨など天候に恵まれない日も多く「思うように乾燥できない」と頭を悩ます着業者もいる。
えさん漁協の養殖コンブは、ナギに恵まれ順調なペースで水揚げが進んでいる。現在促成マコンブが最盛期に入り、実入りも向上している。恵山・尻岸内両地区が生産するミツイシは収穫がほぼ終了し、両地区部会長は「昨年と比べると実入りは落ちるが、昨年の出来が別格。今年も悪いわけではない」と話す。
道漁連は、6月末時点での本年度道内コンブ生産見込みを1万3232トンとした。過去最低だった昨年度実績(1万2921トン)に比べ2・4%増。過去10年平均(1万5899トン)と比べると16.8%下回り、今季も低水準の生産となる見通し。
散布、浜中両漁協のさお前コンブ漁は、解禁日から6日後の21日に初水揚げした。全般的に着生・生育状況ともに芳しくなく採取は苦戦。着業者は「これだけ状況が悪いのは近年にない」「個人的には例年の半分程度の漁」などと厳しい表情を見せる。
歯舞、落石、根室の3漁協が操業する貝殻さお前コンブ漁は、繁茂状況が芳しくなく採取は苦戦。着業者は「着生漁場を探すのが大変」などと話し、一様に厳しい表情を見せる。初水揚げの後に1週間の自主休漁を挟んだことで、おおむね生育は向上。6月半ば以降潮回りも良くなり「少しでも水揚げを増やせられれば」と、漁期後半の漁に臨んでいる。