えさん漁協尻岸内地区で、天然コンブ資源の回復に向けた新たな取り組みが始まった。資源低迷要因の一つと推察されるムラサキウニを除去(移殖)し食圧を抑制、コンブの着生・繁茂状況などを調査していく。北大や株式会社WMI(千歳市、伊藤慶子社長)と連携。「令和の里海づくり」モデル事業(環境省)の一環として実施。増輪正理事や岸本眞彦漁業士らコンブ漁業者4人と北大大学院水産科学研究院助教の秋田晋吾氏(海洋科学博士)が主体となり、今年の秋から潜水によるウニの除去を進めている。
ひやま漁協乙部支所のナマコ協議会加工部門(日沼賢澄部門長)は10月24~27日の4日間、台湾の「2024高雄国際食品見本市」(台湾経済部国際貿易署主催)で農水省の地理的表示(GI)保護制度に登録された乾燥ナマコブランド「檜山海参(ヒヤマハイシェン)」をPRした。見本市には各国から320社・570小間が出展し、国内外のバイヤーやメディアなど1万5千人以上が来場。日本のGI登録産品として、食品需給研究センター(GIサポートデスク)が主体となり「檜山海参」のほか、鹿児島「種子島安納いも」、福井「越前がに」、青森「小川原湖産大和しじみ」の4品目で売り込んだ。
枝幸町の株式会社枝幸水産商会(岩谷隆行社長、札幌事務所011・596・0682)は、枝幸産マホッケの開きやフライの販売拡大に挑んでいる。枝幸港根拠に操業する漁業部門の沖底船「第八龍寶丸」で漁獲した原魚を加工。自社のECサイトや町のふるさと納税返礼品のほか、道産食品専門店、飲食店などにアプローチ。11月には長崎市の地元百貨店「長崎浜屋」開催の北海道物産展に出展し、毛ガニ・タラバ・秋サケ・ホタテなど枝幸産の他商材と合わせ九州での認知向上、拡販に取り組んだ。
東京都・豊洲市場の北海道産マイワシ消流は荷動きが鈍っている。飲食店向けのサイズは相場の上昇で、利益を出しにくい状況。また、航空便の商材でも鮮度の良さが付加価値として反映されず、トラック便より高単価の分、さらに売れ行きが芳しくない傾向をみせている。東京都の集計によると11月1週目のマイワシの入荷状況は中心組成が70~100グラムと前年同期の100~110グラムより小型。仲卸業者は「今年は全国的に小ぶり。入梅イワシは時期になっても入荷せず、道東産も期待通りの荷は少ない。先が読めない」と仕入れに苦労する。
成長を続ける青森県内有数の水産加工グループに新たな柱が加わった。陸奥湾ホタテ加工大手の株式会社マルイチ横浜(野辺地町、横濵充俊社長)が、定塩加工技術に定評のある株式会社ヤマヨ(八戸市、藤田和弘社長)と11月1日付で資本提携を締結。これによりマルイチ横浜グループは計6社となり、全体の売上高は150億円に達する見込み。天然資源の減少など厳しさが増す中、原材料の仕入れや販路の共有などスケールメリットを生かし、グループ各社の持続的発展につなげる構えだ。
ナンバンエビの加工販売で6次化に取り組む北るもい漁協所属の有限会社蝦名漁業部(羽幌町、蝦名弥代表、電話0164・68・7777)は、加工品製造後に副産物となる頭部のペースト化を確立した。えぐみのないエビ本来の風味が好評で、大手食品メーカーや札幌市内ラーメン店など卸販売先が拡大している。
東京都・豊洲市場のゴマサバ消流は、宮城県産をはじめ入荷が安定している。価格や身質のバランスも良く、仲卸業者らは秋の本命となるマサバの代替商材として売り込んでいる。700~800グラムが中心サイズの宮城県産を仕入れる仲卸は「相場は入荷状況によるが値ごろ感はある。当社の売値でキロ1500円。また、1キロ近い大型は荷受の卸値で千円台後半」と話す。
「TOSPACK」シリーズで知られる真空包装機国内最大手の株式会社TOSEI(東京都品川区)は10月23~24日、食品容器の有力企業株式会社エフピコとのコラボ展示会を東京・五反田の同社ショールームで開催した。「ニーズの架け橋」をテーマに、真空包装・密着包装と容器・トレーといった両社の製品による相乗効果を引き出した。品質や作業効率の高さを示すとともに、人手不足の解消や食品ロス削減など業界が抱える課題に対応する食品包装の最新技術を発信した。
イオンリテール株式会社は1~4日、全漁連と協働して漁連・漁協らが選定した地元漁師自慢の魚「プライドフィッシュ」を販促するフェアを「イオン」「イオンスタイル」など380店で開催した。今年新たにプライドフィッシュとして加わった魚種や、秋季、地域ならではのものを品ぞろえしたほか、未利用魚を活用した新商品を販売。官民協働の魚食普及プロジェクト「いいさかなの日」とも連動させ、国内の水産物消費拡大に取り組んだ。
斜里町ウトロの株式会社ユートピア知床(櫻井晋吾社長、電話0152・24・2306)は今年、スチームコンベクションオーブン2基を新規導入した。労働力の確保が厳しい情勢を踏まえ、加熱処理工程の自動化による省人・省力化、消費電力などコスト削減が目的。併せて熱伝導率が高く、均一に加熱処理できる機能を生かし、サケフレークやふりかけなど商品の品質向上につなげていく。