日本昆布協会(大西智明会長)の消流宣伝事業をサポートする「昆布大使」。1年任期で2013年から約110人を委嘱、本年度からは71人が任期を設けずに活動している。同協会の食育授業やイベント出展のほか、会員企業は店の宣伝や商品づくりで、各地区昆布協会も食育・普及活動などで連携を深めている。10月下旬に東京で開かれた懇談会で協力事例を報告した。
昆布の魅力を発信する「北海道こんぶDay」が10月27日、札幌の北大総合博物館で開かれた。家族連れなど約550人が来場、銘柄別の「きき出汁体験」などさまざまな体験コーナーでコンブに触れ楽しんでいた。
岩手県産天然干しコンブの今季初入札が10月30日、久慈市の県漁連久慈共販所で開かれた。九戸地区の採り、寄り(拾い)21.8トンが上場。10キロ値で久慈市漁協久慈浜産採りマコンブ(マ)5等2万3510円など、高値となった昨年と同程度の落札が多くなった。
歯舞漁協の今季のコンブ漁が21日に終漁した。夏コンブは7月10日に解禁し累計操業日数は33回で昨年比3回増。柿本康弘昆布漁業部会長は「1日の採取時間が長かった。元看守人が良い判断をしてくれた」と振り返る。
代表元看守人の渡辺健一さんは「全地区の模様が良くなければ出漁できない中で、安全第一を最優先に考え判断した」と強調する。
8月末まではカギ採りでナガを採取。今年は流氷被害がなく全般的に繁茂良好で、比較的船は散らばって操業。長山吉博さんは「個人的には良い水揚げができた」と笑顔。一方で「実は徐々に入ったが、細くて歩留まりは悪かった」と話す。
利尻漁協の養殖コンブ業者は、漁港で行う荷揚げで回転ドラムを活用、トラックへの積み込みをスムーズに進めている。加えてドラム下部に海水が流れ出る洗浄器具(主に輪形状)を設置、コンブ表面の付着物を落としている=写真。
落石・根室両漁協のコンブ漁が終盤に入り、ネコアシの本番時期を迎えた。落石は10月5日、根室も同4日から本格的に水揚げ、浜は荷揚げや乾燥作業で活気に包まれた。繁茂状況は漁場で異なる様子。品質面では「コケの付着がなくきれい」との声もある。
羅臼天然コンブの値決めが2日に妥結した。元揃走1等は10キロ4万8200円、同2等は4万3800円で昨年同値。同3等以下は2.1~3.3%の上方修正。上場数量は16%減の46トン46トンで3、4等が主体となった。
昆布森漁協の成コンブ漁が終盤に入った。今季はナガの繁茂状況が良く、9月下旬現在でも多くの船がカギ採りで水揚げ。一方でねじり採りのアツバは「若い」との声が多い。
釧路市東部漁協の成コンブ漁が終盤を迎えている。9月に入ってねじり採りするアツバが全般的に薄生い。そのため繁茂しているナガをカギ採りする船も多い。
7月1日に解禁し9月21日現在20回操業(7月8回、8月6回、9月6回)。流氷被害で低調に終わった昨年の累計採取日数(13回)をすでに上回っている。
南かやべ漁協で主力となる促成は、水揚げが終わり製品化が進んでいる。6月に一部で潮流による施設被害が発生したが、おおむね順調に揚がり計画数量(2500トン)は上回る見通し。一方で今季はコケムシの付着が目立ち、着業者を悩ませた。