オホーツク海北部でけた引漁の本操業が猿払村漁協を皮切りに始まった。同漁協の玉冷歩留まりは9.5~10%、ハシリとしては例年より高い水準で推移している。
青森県漁連の本年度県内ホタテ水揚げ量は、前年度実績比44%増の7万トンを計画している。昨年の水揚げ量はへい死の影響で当初計画を大幅に下回ったが、本年度は例年並みの水準に回復する見通し。計画金額は同22%増の85億2040万円を見込んでいる。
昨年まで大規模な減産が続いていた中国・大連の水揚げが回復した。関係筋によると、ことしの水揚げ数量は昨年の4倍となる見通しで、仕向け先の優先順位は(1)輸出用玉冷(2)内販用干貝柱(3)日本向けベビーの順。米国や南米の減産も絡み日本産の買い付けは玉冷、両貝冷凍など引き続き旺盛で「いまのところ日本への大きな影響はないだろう」とみる。
道北日本海の留萌管内では、今季も成貝の韓国向け活出荷が進みそうだ。昨年同様、各漁協には引き合いが来ており、4月10日には遠別漁協が今季初出荷。他3単協も稚貝出荷完了後、順次、対応する予定だ。
道北日本海の留萌管内で、ホタテ稚貝の出荷作業が始まった。増毛漁協では4月2日に初出荷。低水温で貝の成長が危ぶまれたが、各漁家は「順調に成長している」と話す。出荷は5月中旬まで続く見通し。
噴火湾のホタテ加工貝(2年貝)の4月上期値決めが3日までに行われ、いぶり噴火湾漁協が一律キロ250円、渡島側が240円で妥結した。前回比それぞれ19円高、25円高と急騰。いずれも過去最高額となった。
噴火湾渡島側で養殖ホタテの耳づり作業が始まった。長万部漁協では静狩地区や大浜地区で順次スタート。「一部で変形貝はあるが、へい死が少なく貝の成長はいい」と着業者は安どの表情を浮かべる。
噴火湾では養殖2年貝の水揚げが本格化した3月から、両貝冷凍輸出が一気に動き出した。このため原貝価格は高騰し、入札価格で250円台を付けた。胆振側の値決めでも231円まで上昇。噴火湾の消流は昨季同様、輸出主導の様相を呈している。
中国の両貝冷凍需要は今季も旺盛で、中国バイヤーは連日、湾内入りし買い付けに動いている。中国向け輸出量は昨季を下回る予測が大勢を占めるが、引き合いは3月に入って急増。オーダーに対応しきれず「これ以上、受けられない」(加工業者)ほど加熱している。
ことしのオホーツク海けた引き漁が開幕した。8日に始まった雄武漁協の漁場造成を皮切りに、紋別、頓別漁協など順次スタート。雄武は初日に59トンを水揚げした。今季の計画は漁場造成を含め30万8900トンで、前年実績並みの水揚げを見込んでいる。