湧別漁協は今年から、ホタテ漁場に沈設されている魚礁を移設する。3カ年で4000~5000基を計画。魚礁全体の約半分を移設する予定だ。道の補助を受け今年3月から作業を開始する。
噴火湾で生産する2年貝(加工貝)の今季出荷計画は、2万トン割れの低水準となる見通しだ。渡島は6単協合わせ1万1600~1万3100トン、胆振は5000トンで合計1万6600~1万8100トン。昨季実績比6割減となる。昨年8月の台風被害に加え、予想以上にへい死が発生したものとみられる。
根室海峡のけた引漁が6日、新年の操業を開始した。尾岱沼漁港水揚げ分の平成29年計画量は前年実績比28%減の1万8900トン。巽沖はじめ各漁場で減産の見通し。浜値はキロ340円程度。歩留まり低下で昨年より100円ほど弱含み。
低水準のホタテ水揚量が続く北海道。平成28年度の水揚げや玉冷・ボイル消流の新年見通しを道漁連の大谷内優営業第一部長に聞いた。
青森県陸奥湾の稚貝は順調に成育している。全重量は平年値をやや下回ったものの殻長は平年並み。分散済収容枚数は715枚となり、千枚を超える過密状態が5年ぶりに改善された。一方、新貝の成長も良好で全湾平均の殻長は過去最高。全重量と軟体部重量は調査を始めた昭和60年以降で3番目に高い数値となっている。
渡島噴火湾の2年貝出荷は、長万部漁協が例年12月にいち早く開始するが、今年は大量へい死と台風被害の影響で6単協とも年明けとなる見通し。3年貝は長万部、八雲町で出荷しており、上値キロ400円台で推移している。
いぶり噴火湾漁協の2年貝は、へい死の発生が予想以上で、当初の出荷計画量を下回る可能性が高まってきた。出荷を始めている伊達、有珠の両地区では、耳づり1本の重量が悪い場所で例年の7~8割少ない生残状況に頭を抱えている。
玉冷輸出に変化が見えてきた。為替相場の円安加速で、中国やEU向けの成約が多少進んでいるようだ。米国向けの動きは依然鈍いが「輸出環境は好転している」と話す関係者が大半を占めている。
オホーツク海北部のけた引は、枝幸が11月26日まで、ほか3単協は18日までに終漁した。猿払村は15日現在で計画に対する進ちょく率が111%となり4万トン超え。枝幸も計画超えで最後の追い込みを掛ける。
湧別漁協は、株式会社ニッコー(釧路市)製「オートシェラー」に原貝を送り込む自動供給ラインを、このほど役員など関係者に初めて公開した。選別などに微調整を残すものの、関係者は順調な仕上がりに好印象。作業員の大幅な負担軽減が期待される。