一般社団法人北海道水産会(阿部国雄会長)主催の「新年の集い」が8日、札幌市のホテルガーデンパレス札幌で開かれた。道水産林務部幹部、道議、系統・関係団体の役員らが出席。新年度の早期に開催予定の「第1回北海道豊かな海づくり大会」などを弾みに、新年も海洋環境などの変化への対応、北海道の浜、水産業の再生・発展に一致団結していくことを誓い合った。
北海道太平洋沿岸の毛ガニ漁は低調な水揚げで推移している。昨年末の許容漁獲量の達成率は釧路西部海域が7割、十勝海域が3割。薄漁を映し、浜値は高値を形成。白糠漁協や広尾漁協では昨年12月に大サイズがキロ1万7千円まで高騰した。
ひやま漁協女性部江差支部(藤谷真理子支部長=ひやま地区女性連会長)は、江差支所海苔部会(辻裕樹部会長)とともに、かもめ島周辺の岩場に自生する岩ノリの増殖試験に取り組んでいる。近年生育が不安定で、道総研中央水産試験場、檜山地区水産技術普及指導所、檜山振興局水産課、㈱海洋探査、町などの協力を得て天然種苗から漁場を再生、安定生産を目指す。
泊村と古宇郡漁協が海面養殖に取り組む「北海道とまりカブトサーモン」は昨年11月17日、21日、23日の3回に分け、八雲町熊石サーモン種苗生産施設から搬入したトラウトサーモン(ニジマス)の幼魚約1万2千尾を養殖いけすに投入した。今春には4期目の水揚げを目指す。
潜水で漁獲する長万部漁協のナマコ漁は、1月から日量150キロ程度で始まった。数量は例年並みの水準だが、浜値はキロ2千円と安値に振れ、前年同期の約4割安まで下落。一昨年との比較では6割安と大幅に落ち込んでおり、中国の水産物輸入再開を期待する声が強まっている。
南かやべ漁協の2年養殖は近年、生育不良が続いており、今夏も厳しい生産が予想されている。ある着業者は「今季はほぼ全滅。年々状況が悪化している」と嘆く。2年養殖の生産は木直・尾札部両地区が中心。例年2月に種苗生産センターから漁業者に種苗が供給され沖出し。翌年夏に水揚げする。ただ近年は1年目の夏を境に状況が悪化。同漁協は「夏を越えられない。今季もどの地区も厳しい状況」と示す。
ナンバンエビ(甘エビ)の加工販売に力を入れる北るもい漁協所属の有限会社蝦名漁業部(羽幌町、蝦名弥代表)は、6次化の開始から10年が経過し、副産物の再利用など新たな展開で魚食普及に貢献している。「頭も殻も全て食材」と話す蝦名桃子専務は「無駄のない食材はもっと楽しめる。魚食拡大にもつながるはず」と展望。さらなる商品開発に意欲を燃やしている。
秋サケが平成以降最低、コンブが初めて1万トン割れ、ホタテが採苗不振などに見舞われた昨年の北海道の水産業。海洋熱波の発生、黒潮続流の北上など環境変動の影響で先行きが見えなくなっており、新年は海洋環境の変化に対応した生産・経営の安定対策が引き続き課題となる。年頭に当たり、道水産林務部の岡嶋秀典部長と、道漁連の阿部国雄会長に展望を聞いた。
道産食品セレクトショップ「北海道四季マルシェ」やECサイトを展開するJR北海道フレッシュキヨスク株式会社(札幌市、電話011・271・3101)は、ブライべートブランド「DO3TABLE」(ドーサンテーブル)で各地の秀逸品を発掘、魅力を発信している。道産素材・道内加工を基本に独自の視点と実食で選んだ道内食品メーカーの商品の価値を、食シーンの明確化や容量など規格の磨き上げで高める。併せて共同開発商品も打ち出し、販売拡大の一翼を担っていく。
北海道産カキの今季生産量は、昨季より低水準となる見通し。身入りは回復したもののサロマ湖産が減産傾向。さらに本州産も振るわず、殻付きは輸出向けの買い付けが先行。このため浜値はむき身、殻付きとも昨季の2倍近く高騰している。需要期を迎えた量販店、業務筋の引き合いは順調だが「注文に応えられていない」と札幌市場担当者。この先の推移を見守っている。