新潟県糸魚川市の県立海洋高等学校の生徒が考案したサケの魚醤「最後の一滴」が高級イタリアンに採用されるなど活用の場が広がっている。同窓会が運営し生徒が部活動として利用する水産加工場「シーフードカンパニー能水商店」で月に3000本ほど生産。これまでは市内を中心に販売していたが、全国に向け販路を拡大させる。
枝幸町の有限会社丸二永光水産(永澤二郎社長、電話0163・62・3022)は、スモーク加工を拡充している。4年前に新規参入した秋サケ、ベニザケが順調に推移し、今年から新たにサンマ、サバ、ニシンの製造を本格化。北海道沿岸の主要魚種が軒並み減産で原料難の中、高次加工の付加価値商品で活路を開いていく。
株式会社Tポイント・ジャパン(東京都)は、日本最大の共通ポイントサービス「Tカード」で蓄積した購買データを活用し、カード会員らと三陸産カキを使った商品を開発した。プロジェクトには生産者や食品スーパーも参加。この活動を通じて震災復興につなげたい考え。
岩内町の一八興業水産株式会社(紀哲郎社長、電話0135・62・1811)が商品化したニシンのオリーブオイル漬「にしんすぱ」=写真=が、道の平成29年度「北海道新技術・新製品開発賞」の食品部門で大賞に選ばれた。12日に道庁で表彰を受けた。
【名古屋】海藻類加工販売の株式会社ヤマコン(山下秀和社長、電話052・681・9201)は、新商品「食べる昆布」シリーズを発売した。きざみやとろろなど全6種類のラインアップで展開。「心も身体も美しく昆布美人」と銘打ち、健康・美容面を中心に訴求する。
横浜市中央卸売市場の荷受、横浜丸魚(株)と横浜魚類(株)は3日、市場内で合同の年末商品展示会を開いた。年末商戦の主役を飾る板付かまぼこやだて巻き、数の子などの魚卵製品、エビ・カニ加工品などに加えて、付加価値を高めたこだわりの水産加工品が全国から集まった。量販店バイヤーや飲食店の仕入れ担当者らが訪れ、多種多彩な商材に着目した。
根室湾中部漁協のサケ定置は不調だ。9月漁が不振だった昨年の4割減。一方、浜値は全道的な不漁で上昇し、キロ平均単価は昨年の7割高に付いている。
着業者は「一昨年と比較したら3分の1しか捕れていない」と渋い表情。別の着業者は「普段はシケごとに群れが寄ってくるが、今年は台風でも来ない限りシケない」とし「この時期にこの程度の漁では今後も期待できない」と話す。
道東沖のサンマ漁は低調な水揚げが続いている。9月末までの数量は前年を1万トン以上下回る1万7千トン台。群れが薄く、船間格差や日変動も大きい。9月下旬には日本水域でも漁場が形成されてきたが、主体は依然ロシア水域や公海で、例年より南下が遅れている。
紋別漁協で延縄に着業する第三清徳丸(14トン)の清水裕次さんと第二十八福栄丸(14トン)の酒井博幸さんは、今年からマダラの船上活じめに取り組んでいる。安価時期に底値の下支えとなっているほか、知名度向上につながることを期待している。
昨年から試行的に行い今年から本格出荷に乗り出した。主に1箱3、4尾以上のサイズで1尾5~8キロを対象に船上活じめ。えら切りし放血した後、死後硬直前のタイミングで水氷タンクに入れ替え、帰港後、氷詰め発泡に移し出荷する。
函館市のイカ加工メーカー、(株)かくまん(柳沢政人社長、電話0138・45・3115)は、昨年3月の北海道新幹線開業を契機に、新たなブランドを立ち上げ、商品展開している。伝統の味を守りながら、スタイリッシュで世界に通じる商品コンセプトを追求。若年層やインバウンド(訪日外国人観光客)などの取り込みも狙ったパッケージデザインで販売提案に臨んでいる。