第68回全国水産加工たべもの展(運営委員会主催)の品評会(最終審査)がこのほど行われ、加工昆布部門では、大賞にあたる農林水産大臣賞に、敦賀昆布㈱(福井県敦賀市、森田貴之社長)の手すき製品「極みの逸品 おぼろ月夜」が選ばれた。同社は前回(2024年開催)の「現代の名工 竹紙昆布」に続く同賞受賞。受賞商品の表彰式・祝賀会は3月25日、大阪キャッスルホテルで行われる。出品数は4部門合計で前回より12品多い824品(水産ねり製品122品、水産物つくだ煮249品、加工昆布248品、削り節205品)。
日高中央漁協荻伏地区のカレイ刺網漁は、毎年12月から1月にかけて荻伏沖を中心に海獣類による深刻な漁業被害が続いている。昨年12月には日本鯨類研究所や水産庁、日高振興局などの協力を得て、漁場周辺の集音や写真撮影などの実態調査を行った。
いぶり噴火湾漁協の有珠支所で採介藻に着業する中野龍一さん、智子(のりこ)さん夫妻は、「どの海藻も相当減っている」と表情を曇らせ、海藻類の着生が年々縮小している現状に危機感を強めている。毎年 12月から春先にかけ、有珠地区のアルトリ岬沿岸ではマツモ、フノリ、ワカメ、ギンナンソウなどさまざまな海藻を採取する。ところてんの原料となるテングサは昨年から採取できた。現在は乾燥作業を進めており、智子さんは「水に漬けては天日干しを繰り返し白くなるまで乾燥させる」と説明。作業は4月末までかかると言い「手間をかけただけ良い製品に仕上がる」と笑顔で話す。
一般社団法人北海道水産物荷主協会は10日、札幌市の京王プラザホテル札幌で「第62回全国水産物大手荷受・荷主取引懇談会」を開いた。約210人が出席。同日の定時総会で新役員体制が発足。海洋環境の変化による主要魚種の漁獲低迷や魚種変動、国際紛争の多発や円安によるエネルギー、原材料の高騰などの難局に対峙し、道産水産物の需要拡大、価値向上、安定供給などの使命を果たすべく一層の連携を確認した。
水産庁は2月27日、カナダ漁業海洋省と北太平洋公海でのIUU漁業対策に関する協力覚書を締結した。同日、水産研究・教育機構がカナダ漁業海洋省と研究と技術協力に関する協定を締結しており、漁政や研究など水産を巡るさまざまな側面で両国間の関係を強化している。
「第31回全国青年・女性漁業者交流大会」(全漁連主催、農林水産省、農林中央金庫ら後援)が5、6の両日、東京都のAP日本橋で開催され、全5部門に30組の各都道府県代表者らが資源管理や流通拡大、地域活性化など浜で取り組んでいる活動内容や成果を報告した。全国大会に進んだ代表者らの発表は各地の漁業者の模範となるような優良事例が多く見られた。
東京都・豊洲市場のカキ消流は、アサリをはじめとする春の貝類が出回り始める3月末を控え商戦が最終盤を迎えている。今シーズンは入荷数量が前年を下回り、相場は高値圏で推移。瀬戸内海の減産を伝える報道の影響で飲食店がメニューから外すケースもあり、仲卸は売り込みに苦戦している。同市場の月別の殻付きカキ取扱状況は、昨年11月は数量が前年同月比27%減の136トン、キロ平均単価は同15%高の1234円。12月以降は数量が回復し前年比1割減以内に収まり、単価は前年並みで推移。1月は数量が1%増の127トンと前年並みの水準を確保し、単価は6%安の1171円とやや軟化した。
海洋防汚塗料製品の開発・販売を主力とするバッセル化学株式会社(山口県下関市、江口健一社長)の「セイフティシリーズ」は、養殖・漁業資材を中心に幅広く使用できる無薬剤型防汚塗料。シリコーンを含む塗膜表面は撥水性・平滑性を有し、その物理的作用によって各資材への海棲生物の付着を防止、効果も長期間持続する。塗膜には有害物質は含まれておらず、各試験・分析を通し安全性も実証されている。同社は2月25、26日に開かれた「第23回シーフードショー大阪」に初出展、来場者に特長を示すとともに利点をPRした。
岩手県はこのほど、県漁連など6団体と連携し水産業再生に向けた取り組みの一層の“進化”“深化”を図る「不漁に打ち勝つ! シン・岩手県水産業リボーン宣言」を打ち出し、9日、盛岡市内で宣言式を行った。資源回復や高水温に強い養殖種の技術開発などに取り組んできた2022年の宣言をバージョンアップ、藻場再生や海業を新たな項目として加えた。環境変化に立ち向かい、漁業者の所得向上や漁村活性化などにつなげる。
三陸沿岸に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から11日で15年となる。漁港施設など物的な復興の歩みが進む一方、浜では担い手不足や海洋環境の変化など新たな課題も顕在化している。水産庁が実施したアンケート結果では青森から千葉までの6県で、売り上げが震災前の8割まで回復した水産加工業者は全体で5割にとどまっている。被災地の浜では、犠牲になった方々を悼みながら、多くの水産関係者が尽力しつないできた“復興のバトン”を次の世代に渡そうと、漁業者や加工業者らが今なお奮闘を続けている。