今年で3年目の生産となる砂原漁協の促成マコンブ養殖について、兼業で行う着業者は作業工程が計画的に進められ、一定の生産にめどが付き手応えをつかんでいる。代表の河村大助さんは「間引きも順調に進んだ。生育は安定している」と笑顔を見せる。
大阪市中央卸売市場内関連商品売場に小売店舗を構える元木株式会社(元木弘英社長)は、生産低迷が続く道産昆布の現状を踏まえ、多様な商品展開と個客ニーズに即した提案で訴求に努めている。
元木社長は「昆布生産が減少の一途をたどり、欲しい銘柄、等級を必要な分確保するのが難しくなった」と現状を吐露。ただ「昆布屋は昆布がないと商売にならない。今あるものを工夫して売っていくスタイルで商いしている」と考えを示す。その一つが業務用商品の充実。うどんやすしなど料理に携わる「食のプロ」も多い客層を踏まえ日高や羅臼、真昆布といった各銘柄の切葉、根昆布などを1キロの袋詰めで販売する。
噴火湾の加工貝(2年貝)が2023年度シーズン(10~5月)の最盛期に突入する。今季の計画量は7単協(いぶり噴火湾・長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)合わせ、昨季実績を若干上回る5万7千トン前後。中国向けに冷凍両貝を輸出できない中、大半がボイル加工に仕向けられる。今季の原貝処理計画やボイル製品の流通見通しについて産地加工メーカー3氏に話を聞いた。
札幌市の株式会社北海道海洋熟成(本間一慶社長、電話011・252・7026)は漁業者・漁協の協力を得て、北海道の海域で手掛ける海底熟成酒事業の深化に挑戦している。ふるさと納税返礼品や地元酒販店でのセット販売で前浜産の訴求機会拡大など浜活性化の一助をコンセプトに位置付け。加えて海底熟成時に取り付けるロープなどが海藻類の胞子定着の基質となり、自生の藻場造成につながる可能性に着目し、海洋環境の保全にも寄与する名産品づくりを目指している。
苫小牧漁協の漁業者5人が苫小牧ホタテ貝漁業部会(部会長吉田隆一副組合長)を設立した。天然発生のホタテを漁獲対象に昨年12月に3隻でスタートし、今年1月からは5隻体制で操業。3月には稚貝300万粒の放流を予定している。
「TOSPACK」シリーズで知られる真空包装機国内最大手の株式会社TOSEI(東京都品川区)は、国際ホテル・レストランショーや厨房機器設備展などで構成される「HCJ2024」(東京ビッグサイト、13~16日)に出展した。実機のデモンストレーションを繰り返しながら品質や作業効率の高さを示し、人手不足の解消や食品ロス削減につながる真空包装の実力を訴求した。要望の高かった同社製によるスキンパック(密着真空包装)を披露し、来場者の関心を集めていた。
東京都・豊洲市場のいくら消流は相場が下げ基調下、販売は伸びていない。年明けからしょうゆの卸値は秋サケ子が1回、マス子は3回値下げ。仲卸業者は「飲食店などの顧客にとって市場の商材はどれも高騰しているため、相場が下げ止まるまで待っている状況。その分、売れ行きは悪い」と明かす。
岩内町は青森県の株式会社オカムラ食品工業、同社グループ会社の日本サーモンファーム株式会社と包括連携協定を結び、トラウトサーモン(ニジマス)の海面養殖試験を推進。加えて、岩内沖の海洋深層水を活用した陸上の蓄養試験にも取り組んでいる。
道信漁連(深山和彦会長)は20日、札幌市の定山渓ビューホテルで「第52回マリンバンク推進委員全道大会」を開いた。全道各地の同推進委員や青年・女性部員ら430人が参加。「笑う浜には福来たる」をスローガンに親睦・交流を深め、信用事業の推進活動を通し、浜の笑顔と幸福の原動力となる協同組合運動の発展などを確認し合った。
根室湾中部漁協の養殖カキは昨秋の産卵後、身入りの回復がよく型も大きく成長、秋冬の出荷は順調に終了した。石野洋一さんは「へい死も少なく、個人的には例年に比べ出荷量が多かった」と振り返る。