マグロの解体ショーを通じて魚食の魅力発信、水産物の消費拡大に貢献しようと、宮城県の仙台市中央卸売市場大卸・株式会社仙台水産(本田誠社長)が結成した「仙台サバキ女子」が熱心に活動している。このほど仙台市の郡和子市長を訪れ、一層の魚食拡大へ意気込みを語った。サバキ女子は参加を希望した事務や営業などの仙台水産グループ社員5人と、技能実習生2人で構成。マグロ部の解体作業を手伝いながら腕を磨き、昨年7月に本格デビューした。マグロや仙台七夕祭りをデザインした法被姿で、県内外の量販店での催事やプロ野球楽天イーグルスのファン感謝祭でも豪快な〝マグロ解体ライブ〟を披露している。市役所訪問でメンバーらはその活動を報告。水産物の消費拡大と地域活性化の一助に、と意気込みを示した。
道北日本海の留萌管内4漁協で、3月下旬から地まき用稚貝の出荷作業が始まった。へい死や変形などはほとんど見られないが、各地で小型傾向となり、今後の成育に期待を寄せている。管内全体の生産量は前年当初比3%増の11億9700万粒を計画している。
道水産物検査協会によると2025年度の累計格付実績は9907トン。過去最低に落ち込んだ前年度実績(8213トン)を2割上回ったものの、過去2番目に少なく、2年連続で1万トンを割り込む低水準の生産となった。地区別では、渡島が前年度比2%減3329トンとなり、2年連続で過去最低を更新。主力の促成は「ま長切」が2%増187トン、「ま折」は4%減159トンの実績。
上磯郡漁協上磯地区がブランド展開する「峩朗(がろう)ガキ」の出荷が進んでいる。北斗峩朗ガキ養殖部会の加藤佑基部会長は「身は入り貝の大きさも例年並み」と話す。ただ今季はへい死が多い着業者もいるなど生残率はばらつきがある。前年より1軒少ない6軒が着業。昨年9月末までに他地区から半成貝約9万個を搬入。峩朗鉱山から河川を通じミネラル豊富な水が流れ込む前浜でかご養殖。昨年12月に出荷を開始した。
3月の留萌管内ニシン刺網は、昨年に続き苦戦している。一部の着業者にまとまった水揚げは見られるが、各漁協とも1軒当たりメスで数箱と振るわない。着業者は「群れ自体が薄い上に、トドなどの海獣被害も多く、群れが散っている感じ」と残念がる。一方、薄漁を受け浜値はキロ700円と堅調に推移している。
東京都・豊洲市場の活魚ナメタガレイ消流は3月末に入荷が始まった。一般的に冬の煮魚商材だが、卵を持たない時期で身が厚い場合は刺し身商材として一部の飲食業者から引き合いがある。活魚専門の仲卸業者は「得意先のすし店から白身魚のない時期に注文が入り、毎夏必ず一度は使われている」と話す。 同仲卸によると、約20年前の築地時代には刺し身で食べる概念はなかった。「仕入れ始めた当初は周囲から『(抱卵せず煮魚需要がない時期に)なんであんなの買ってるの』と言われた」とし「自ら食べて身の甘さに驚き、以来仕入れを続けている」と販売を始めた経緯を話す。
オホーツク海沿岸の毛ガニ漁は過去最高値の昨年が天井の様相で浜値が滑り出している。特に大きいサイズの方が軟調。資源量の減少から今季の漁獲量が全体で前年比302トン減の453トンと史上最低下、昨年産の在庫残存などの影響で冷凍相場の下押しが取りざたされ、漁業者は価格動向を注視。沖合の流氷が去って本格操業後の漁況、チルドの消流動向などが焦点となる。
青森県立八戸水産高校(畑井和人校長、八戸市)はこのほど、養殖試験に取り組むアイナメが目標の出荷サイズに到達し、市内の飲食店に初提供した。アイナメのブランド化を図る同県階上町と連携した取り組み。3年かけ魚体30センチほどに育てた3尾をサンプルとして提供、食味や品質などの評価をもらい今後の研究に役立てる。同校や町によると、アイナメの養殖生産は全国的に珍しく、事業化が実現すれば新たな地域名産になり得ると期待する。
昨年2月の山林火災で約5億円の損害に見舞われた岩手県大船渡市の陸上養殖アワビ生産、元正榮北日本水産株式会社(古川季宏社長、電話0192・42・3056)。被災から1年、事業復興に向け多様な取り組みに挑んでいる。培った養殖ノウハウの知見提供もそのひとつで、同社の稚貝が縁をつなぐ形で北海道・福島町の養殖事業にも協力。同社は「リスク分散として将来的に北海道にも生産拠点を築ければ」と可能性を探っている。1982年創業、「三陸翡翠(ひすい)あわび」のブランド名でエゾアワビを養殖する同社。綾里湾から地下海水を取水、海藻を配合した飼料で育てるアワビの殻は名前通りエメラルドグリーンの輝きを放つ。種苗生産から成貝出荷まで一貫する陸上養殖技術を持ち、2年半~4年ものの食用成貝販売のほか養殖用の種苗(稚貝)販売も行う。