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新聞記事

水産業向け一覧

掲載日:2024.07.29

生分解樹脂で脱窒、閉鎖循環陸上養殖の水質浄化


 閉鎖循環型陸上養殖の水質浄化で課題となる硝酸態窒素の処理。道総研さけます・内水面水産試験場はゼロエミッション化に向け、自然界に排水することなく、生分解樹脂を使って気体窒素に還元する除去技術を開発した。サクラマスの飼育試験では飼育水中に硝酸態窒素が蓄積した環境で飼育した場合、成長やスモルト化(銀化変態)、成熟に影響することも示唆され、飼育魚の成育環境の最適化と併せて道内施設に普及を進めていく。


掲載日:2024.07.29

大樹産シジミ、キロ5000円-東京都・豊洲市場-

一部の飲食店から人気がある大樹産シジミ


 東京都・豊洲市場のシジミ消流は北海道・大樹産シジミの相場がキロ5千円と同時期に入荷している高価格帯の青森県・十三湖産(2200~2100円)の2倍以上の高値に付いている。毎年調達する固定客を持つ仲卸業者しか扱わない最高級品。仲卸業者は「卸値は年々上がっているが、顧客も増えている」と話す。大樹産は19日と22日の2日間のみ入荷。7月下旬は土用の丑の日でウナギとと共にシジミも「土用しじみ」として需要が高まる時期。販売する仲卸業者は「幻のしじみ」と書かれた付属のポップを付けて大樹産を売り込んでおり「旬にこだわる飲食店が期間限定メニューで提供している。希少性の高さから特別感のある一品に仕上げているのだろう」と推察する。


掲載日:2024.07.29

香深ホッケは春に比べ刺網漁減少

投網後数時間で水揚げする日網のホッケ(7月19日、元地漁港)


 香深漁協のホッケ刺網は島西側の元地沖などに船が集まり漁場が形成されている。春に比べて漁は減っているものの、着業者は「日量1トンは切れず悪くはない」と話す。投網後数時間で水揚げする日網で操業し高鮮度出荷している。


掲載日:2024.07.22

コンブ高水温耐性株、育種手応え


 近年の水温上昇がコンブの生育や品質、種苗生産などに影響を及ぼす中、北大と南かやべ漁協、フジッコ株式会社、理化学研究所の4者が連携し、放射線照射による突然変異誘発技術を用いた高水温耐性株の育種に注力している。昨年9月に海中投入した育種種苗(マコンブ)は高水温下で生育した個体も多く、今年6月段階で通常養殖(促成栽培のマコンブ)に比べて優良な形質を持つものもあった。高水温耐性を持つことで種苗投入期を早められ十分な養成期間を確保できる利点があるほか、収穫期の品質低下や不純物付着を抑制することも期待され、本年度も優良個体を選抜するとともに品種登録も視野に研究を進めていく。


掲載日:2024.07.22

自分好みに漁具改良


 島牧漁協のナマコ胴突き漁は胴突きの先端部分(ヤス)にイカ釣りの疑似餌・イカ角(1本針)を装着しナマコを引っかける漁具が普及。着業者個々に工夫を凝らし、自分好みにカスタマイズしている。2~3年前からは漁具の引き上げに電動リールを導入するなど漁労の負担軽減、作業効率向上を図っている。


掲載日:2024.07.22

いぶりウニたも殻付き高値で推移


 いぶり噴火湾漁協のウニたも採漁が6月中旬に始まり、キタムラサキウニ主体に好値で推移している。殻付きは序盤からキロ2千円台の高値を付け、一時は3700円まで高騰。最近は弱含みの傾向だが4桁を維持している。むき身で出荷していた有珠地区では人手不足も影響し殻付きに切り替えている。


掲載日:2024.07.22

利尻天然コンブ3地区初水揚げも仙法志除き繁茂薄く


 利尻漁協の天然コンブ漁は15日、鬼脇を除く3地区(鴛泊、仙法志、沓形)で初水揚げした。今季は仙法志以外で繁茂状況が芳しくなく、同漁協全体で減産の見通しとなっている。仙法志地区では久連や長浜などに繁茂しており7月まで旗操業。8月から自由採取に移行する。


掲載日:2024.07.22

いぶり噴火湾稚貝採取、慎重に開始


 いぶり噴火湾漁協で稚貝採取が始まった。採苗器の投入時期や場所によって付着状況に格差が見られる中、各地区とも6月に投入した採苗器の付着率が特に低い。「棒網1本でれんげ1杯分」との声も聞かれ「下のサイズまで慎重に採っても十分確保できない可能性が高い」と話す着業者が大半を占めている。


掲載日:2024.07.22

利尻ウニたも漁最盛期

ざるに載せて出荷するウニのむき身(7月16日、本泊地区)


 利尻漁協のウニたも漁が水揚げ最盛期を迎えている。むき身出荷で、バフンは出足の6月の数量が前年同期比7割減と低調。シケが多かったほか、「ノナ(ムラサキウニ)はいるがバフンがいない」と話す着業者も多い。水揚げ後殻をむき、身をざるに乗せて各集荷場に出荷。バフンウニの取り扱いは6月末現在、同漁協全体で数量が前年同期比68%減の2.3トン、金額は50%減の8566万円、キロ平均単価は58%高の3万7912円。


掲載日:2024.07.22

岩手でコンブ大規模養殖試験、脱炭素に活用へ


 コンブの大規模養殖の産業化に向け、理研食品株式会社(宮城県多賀城市、宮澤亨社長)は岩手県大船渡市で実証試験を重ねている。親縄に垂下ロープをつるし、種苗を一定間隔で差し込む垂直養殖方式を採用。間引きせず、漁場の生産能力を最大限発揮させることで食料以外の利活用も目指す。バイオ燃料の製造や、企業活動で出る二酸化炭素(CO2)を海藻による吸収で相殺する「ブルーカーボンオフセット」などに生かしたい考えだ。


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