常磐ものなど福島県産食材の安全性とおいしさを国内外に発信しようと、NPO法人日本料理アカデミー(京都市、栗栖正博理事長)所属の著名料理人らがオリジナルの懐石料理を考案し、18日に福島市で発表イベントが開かれた。素材の魅力を引き出す京料理のアイデアが生かされたトラフグのこうじ漬けや、あおさ(ヒトエグサ)に彩られた酢の物などが次々に披露され、味わった関係者は「目でも舌でも楽しめる」と太鼓判を押した。
苫小牧漁協の漁業者5人が苫小牧ホタテ貝漁業部会(部会長吉田隆一副組合長)を設立した。天然発生のホタテを漁獲対象に昨年12月に3隻でスタートし、今年1月からは5隻体制で操業。3月には稚貝300万粒の放流を予定している。
「無駄な配送コストをかけていませんか-」。電子商取引(EC)サイトを使い、「イワカキ商店」や「イワカキ屋」の屋号で三陸の海産物を販売する岩佐亘さん、玲子さん夫妻(仙台市太白区)は、小口配送に適した正六面体の発泡スチロール箱「cube(キューブ)80」を開発した。以前からある、同じ「80サイズ」の直方体の箱に比べて6割増の収容力。殻付きの生カキ5キロにぴったりのサイズ感だ。個人向け(BtoC)EC市場の拡大を後押しするアイテムとして注目を集める。
渡島噴火湾で加工貝(2年貝)の水揚げが始まった。6単協(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)のうち砂原、鹿部を除く4単協が2月前半で日産20~30トンペース。中国向け冷凍両貝が滞りボイル主体となるため単価安は必至の情勢。加工処理にも配慮し入札から値決めに変更する漁協もある。さらには成長不足も影響し、長万部は2月分がキロ120円と昨季の半値以下に下がっている。
総務省の家計調査によると、昨年1年間の1世帯当たり(2人以上)の昆布購入金額は、富山市の1681円(前年比7%増)が全国主要52都市の中で最も多かった。富山市の全国一は2年連続。昆布つくだ煮は、福井市が2207円(同16%増)で3年ぶりに首位となった。
北るもい漁協で2軒が着業するカスベ刺網が好調だ。1軒当たり多い時は日量1トンの水揚げ。1尾ごと細割し皮をむいて出荷しており、浜値はキロ千~900円と好値を付けている。
いぶり中央漁協のスケソ刺網は、浜値が漁開始の10月から1月までキロ100円台と堅調に推移。一方、水揚げは終盤の2月に入り、下火傾向を示している。
えりも漁協のキンキン(キチジ)刺網は漁場によって水揚げや魚体組成にばらつきがあり、東側漁場で操業する第八十八瑞雲丸の川上亮二さんは「例年に比べて良型も多い」と話す。漁は秋まで続くため、着業者は今後の好漁に期待を寄せている。 第十八伏見丸も1月中旬から操業し初水揚げは250~260キロ。型は漁場でばらつきがあり、水深400~450メートルで中サイズ、400メートル以浅では小や小小が主体という。
近年低水準で年変動や地域間格差が大きい秋サケ資源の早期回復、ふ化放流事業の安定継続に向け、道水産林務部は試験研究機関や民間増殖団体の有識者で構成する「秋サケ資源対策検討会議」を設置した。8月末までをめどに4回開催し、減少要因の分析と効果的なふ化放流などを検討し、対策を取りまとめる。
道は15日、2024年度当初予算案・23年度補正予算案を発表した。24年度一般会計予算案の水産関係分は279億7521万5千円で、23年度比4.8%減。公益社団法人北海道栽培漁業振興公社の種苗生産安定化に向けた防疫体制整備の取り組みに対する補助やスマート漁業推進の事業費などを新たに盛り込んだ。