道の関係各部や振興局が連携する「北海道太平洋沿岸漁業被害対策会議」が16日、道庁で開かれ、一昨年秋に太平洋沿岸(根室、釧路、十勝、日高)で発生した赤潮の漁業被害額を90億7100万円と発表した。昨年公表された2月末時点の81億9千万円から8億8100万円上方修正された。
広島県の広報や出張料理を行うettokitchen(えっとキッチン)の米田まりこさんは、10日に東京都豊島区のとしま産業振興プラザでサメ肉のウインナーやシューマイなどの試食会を行った。サメの加工に精通している食品販売業のフジタフーズ(広島県三次市、藤田恒造社長)の商品6品を紹介。集まった11人のサメ愛好家らはそのおいしさに驚いていた。
etto(えっと)は広島県の方言で「もっと、たくさん」という意味。気軽にたくさんの家庭料理で笑顔が食卓にあふれるよう付けた社名。当日は三次市役所地域振興部の呑谷巧課長が応援に参加して、同市の特徴を説明した。
札幌市の水産物卸・株式会社フジウロコ大橋水産(大橋誠一社長、電話011・709・1221)は、自社製造の加工品を拡充している。一昨年の特殊冷風乾燥機に続き、昨年秋には最新技術の急速冷却冷凍装置、加熱調理機を導入した。干物に加え、高品質冷凍品や刺身商材、焼成済みの即食品などを商品開発。業務筋や小売店などの販路開拓を進めていく。
総務省の2022年の家計調査の結果が7日に公表され、全国1世帯(2人以上)当たりのワカメの年間購入量は前年比7%減の694グラムで過去最低だった。支出額は同3%減の1423円で、100グラム当たりの平均価格は同4%高の205円。三陸の生産不振に伴う価格高騰も消費低迷に拍車をかけたようだ。物価の上昇で食料全般の購入量を減らす動きもあったとみられる。平均価格が200円を超えるのは初めてで、4年連続で過去最高を更新した。
宮城県の養殖ギンザケの今季(2023年)生産量は1万5560トンと計画されている。昨季実績に比べ10%(1693トン)減。稚魚の池入れ量は昨季並みだったが、成長倍率を平年並みに低く見積もった。成育はおおむね順調で、上振れする可能性はある。水揚げは例年同様に3月中旬ごろに始まる見通しだ。
日本海沿岸のニシン刺網が1月中旬の石狩管内を皮切りに始まった。1月31日現在の累計数量は前年同期比4.7倍の296トンと増産している。特に1月に数量がまとまった小樽市漁協がけん引。主産地・石狩湾漁協の着業者は「1月はシケが多かった」と話し、盛漁期での操業回数や漁獲量の伸長に期待をつなぐ。
野付漁協がホッキのブランド化に乗り出した。全体水揚げの数パーセントと極めて少ない1玉500グラム以上を特大に設定し「野付龍神ジャンボホッキ」と命名。殻長で選別する大サイズとの差別化を図り、希少サイズに付加価値を加えたことで浜値は堅調に維持している。買受人は「しっかり選別され、注文にも対応しやすくなった」と太鼓判。ホッキ部会はステッカーを作成しPRしている。
苫小牧漁協は、ホッキの加工品販売に力を入れている。鮮度など品質面はもちろん、食べやすさといった簡便性も意識。下処理・ボイル済みの冷凍商品を打ち出した。2022年11月から苫小牧市内の量販店で販売されている。商品名は「湯呑みのほっき貝」。真空パックで内容量は300グラム=写真。解凍後、刺身でそのまま食べられる。同漁協が原料を市場で買い付け。殻むきやボイル処理、急速冷凍、真空パック包装など主要な加工作業は地元のマルゼン食品株式会社に依頼している。商品の箱詰め作業は同漁協で手掛けている。
渡島噴火湾6単協(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)の加工貝(2年貝)出荷は、2月中旬から徐々に始まり、本格化するのは3月の見通し。今季は小型傾向のため大半の着業者が成長具合を鑑みて開始している。森は2月上旬、長万部は7日から数軒が水揚げしており、森の入札では前年比3割高のキロ300円台と堅調なスタートを切った。
全道的にコンブ干しなどを手伝う陸回りの人手不足が進む中、戸井漁協東戸井地区でミツイシ養殖を営む芳賀浩平さんは乾燥や収納、倉庫への搬入など陸作業の効率化を図り人員を最少限に抑えている。