三陸のイサダ(ツノナシオキアミ)漁が22日始まった。海況に恵まれた昨季と異なり、沿岸域に親潮系冷水が波及せず厳しい漁模様が予想される中、初日は岩手県で142トンを水揚げ。キロ100~76円(平均81円)で取引された。機能性成分を豊富に含むイサダは近年、需要が増している。漁の最盛期は3月中旬~4月上旬。初水揚げの数量は低調だったが、関係者は今後の好転に期待を寄せる。
宮城県産「三陸わかめ」の初入札会が21日、気仙沼市の県漁協わかめ流通センターで開かれた。昨年より4トンほど少ない塩蔵70.2トンが出荷され、中芯を除いた10キロ当たりの平均単価は18%高の9806円。高水温の影響で生育が遅れ気味の浜もあるが、品質はおおむね良好だった。県漁協は今季、塩蔵と生合わせて例年並みの1万1500トン(原藻換算、昨年実績1万465トン)を生産目標に据える。
洗浄機や乾燥機などコンブ関連機器を中心に製作販売する株式会社寺島商会(函館市、寺島達則社長)は今年4月で設立50周年を迎える。漁業者の声を参考に、作業の効率化や負担軽減、利便性などを追求した各種機器は、渡島管内中心に道内一円に普及、コンブ生産の機械化と品質安定化に寄与してきた。昨年10月には板金加工の精度向上を図るためレーザーマシンを導入、新製品開発なども視野に今後も漁業や地域社会に貢献する企業として躍進していく。
道漁青連(尾崎勇太会長)は12~15日に東京都内の視察を行った。株式会社UMITO Partners(ウミト)に企業の視察依頼をし、同社が企画・調整・引率。担当する道漁連指導教育部とともに、若手漁業者7人が飲食店や企業と情報交換し、また道漁連の関連施設の見学などを通して、北海道漁業の進むべき未来のヒントを得た。
留萌管内4単協(増毛・新星マリン・北るもい・遠別漁協)の三陸向け半成貝は、昨年11月~今年1月で前年同期比1割増1533トンに達した。年末年始にかけ荒天が多く、新星マリン、北るもいは出荷作業がずれ込み順次再開する。3月までに終える見通しで、最終的には2021年度並みの出荷量が見込まれる。
総務省の家計調査によると、昨年1年間の1世帯当たり(2人以上)の昆布購入金額は、富山市が全国主要都市の中で最も多く、2年ぶりに首位に返り咲いた。昆布つくだ煮は長野市が前年(2021年)から大きく順位を上げ首位となった。
北るもい漁協天塩支所でカレイ刺網が好漁している。マガレイ中心に大主体で、1反当たり50~60キロと好調。日量の多い着業者は1トンを超える。浜値はキロ400円台中盤と好値を付け、一時は700円台に上昇する日もあった。一方、例年同様にトドやアザラシの食害が見られ、投網する場所を入れ替えながら対応している。
スーパーマーケットの株式会社西友は、1月28日から2月19日の期間で輸入生鮮食品の「円高還元セール」を全国327店舗で実施した。円高進行を受けたもので、エビやギンダラ、牛肉、豚肉、レモンなどを対象とした。中には値引き率が20%を超える商品もあったが、「期間中、対象とした水産品全般では昨対比で10%増の売り上げを確保できた」(同社)という。「消費者の支持を得ることができた」と受け止めている。
全国スーパーマーケット協会主催の商談展示会「第57回スーパーマーケット・トレードショー2023」が15~17日、千葉市の幕張メッセ全館で開催された。トレンドを伝える主催者企画では「冷凍×食」ゾーンを新設するなど、各ブースでも“冷凍”をポイントに出展する企業が目立っていた。内食需要が高まる中、来場者は新たな商品の発掘や売り場作りを考える情報交換の場として活用していた。