岩内郡漁協のスルメイカ漁は、外来船中心に前浜での操業が続いている。ただ、日量は多い船で約80箱と苦戦気味。着業船からは「漁が切れてきた感じがする」などの声が上がっている。
6日に漁解禁となる岩手県産アワビの第1期分入札が10月24、25日、盛岡市の県水産会館で開催された。150トン上場、10キロ当たり13万6646円平均で落札、昨年同期を23%上回った。高騰スタートは、近年の水揚げの減少と今シーズンも好転が見込みにくいため。買受人の確保意欲が高まる干鮑(かんぽう=干しアワビ)が引き続き価格をリードした。
留萌管内で三陸向けの半成貝出荷が今週から順次始まる。成育は全地区で順調に進み、ここ数年多かったへい死は皆無に近い状況。着業者は「ようやく平年並みの状態に戻った」と安どの表情を浮かべる。早ければきょう4日から出荷開始の見込み。
札幌市中央卸売市場のカキむき身の消流が順調だ。主産地・サロマ湖の1年カキ出荷が順調に滑り出し、サンマや秋サケなどの不漁も相まって量販店の引き合いが強まっている。荷受は安定出荷の継続を見込んでおり、鍋シーズン本番を迎える11月以降のさらなる荷動き活発化に期待を寄せている。
「第八龍寶丸」で沖合底引漁を営む枝幸町の合名会社枝幸水産商会(岩谷隆行社長、電話0163・62・1622)は、漁獲物を主体に取り組む加工販売事業でホッケのフライを新たに商品化し、居酒屋などに販路開拓を進めている。また、海外市場に向けては今年からシンガポールへの鮮魚輸出に乗り出している。
北海道の秋サケ定置は10月後半から失速し、10月末で4万2380トンと、1978年以来の5万トン割れが濃厚となった。金額も10月20日現在で道連合海区がまとめた漁獲速報によると、前年同期比31%減の247億5046万円と近年最低ペース。400億円台に届かず、2003年の338億円以来16年ぶりに300億円台にとどまる様相を呈している。
1年のむき身主体にサロマ湖で3単協(湧別、佐呂間、常呂漁協)のカキ出荷が始まった。原盤の付きが厚く懸念された成長は問題なく進み、放卵も早く身入りは良好で3単協とも順調な水揚げ。半面、浜値はキロ1000円台前半と弱含み。鍋商戦に向け年末の需要に期待が集まっている。
首都圏を中心に生鮮魚介専門店を展開する東信水産株式会社(織茂信尋社長)は、PB商品としてレトルト食品「小川原湖産大和しじみ」を開発し、1日から全29店舗で販売を始めた。時短需要を捉えながらも、産地と原料を厳選し高品質を追求した商品に仕上げた。